演劇イベントに提供した楽曲まとめ

オンラインRPG『マビノギ』の演劇系イベントに、わたし(シラベル)は何度か音楽班メンバーとして関わっています。このページでは、これまでにわたしが担当した劇伴音楽に関する情報をまとめています。

最近の公演から順に紹介しています。劇団公式の配信動画も掲載しています。わたしの担当曲についてのくわしい情報は、それぞれの楽曲紹介ページに書いていますけれど、当サイトにページや音源がない楽曲もあるので、ひととおりのことをここに載せています。

本番では完奏できずじまいになることも多いので、ここに載せている音源で改めてゆっくり聴いていただけると幸いです。

台本では「1・明るい音楽」「2・ピンチ」などのように、BGMの番号とおおまかな曲調の指定があり、それを踏まえて音楽班が曲を用意します。あとからつけた曲タイトルよりも、「ピンチ」のような台本での識別名のほうが、一緒に演劇にかかわったかたがたにとってはピンとくると思うので、識別名もあわせて載せました。効果音類にはとくにタイトルをつけていないので、台本での名前をそのまま載せました。

夜明け探しのノア ~路地裏の魔法使い~

「夜明け探しのノア ~路地裏の魔法使い~」本番での演奏のようす

2026年8月29日、「マビシアター」第1回公演。

「夜明け探しのノア ~路地裏の魔法使い~」は、1900年代なかばのアメリカ、貧民街の路地裏で生きる少年にまつわる、光と影の物語です。

【Live配信】マビシアター『夜明け探しのノア~路地裏の魔法使い~』 - YouTube

(編集動画が公開されたら、そちらに差し替える予定です。)

BGMを制作したのは、羊野めろさん、カフィモカさん、ひろまろんさん、黒鳥白鈴さん、ソマリさん、わたしです。効果音のほとんどはカフィモカさんの手になるもので、3人合奏で効果音を鳴らすという意欲的な試みがされました。

わたしはBGM9曲と効果音1品を手がけました。昔のアメリカが舞台なので、曲名も英語にして邦題を添えてみました。

Escapeless Bloodline ~血の宿命~
EscapelessBloodline~血の宿命~_MabiMML.m4a[AAC]
台本では「寂しい音楽」。今回は明るいお話ではありませんよ、と最初の場面から宣言するかのような沈鬱な曲です。単に暗いのではなくて、救いのある感じも出せたらなと。あとで出てくる「Mom's Memento ~エレナの形見~」とセットでエレナのテーマ、といった感じです。
Business Lunch ~おしごとアーサー~
BusinessLunch~おしごとアーサー~_MabiMML.m4a[AAC]
「愉快な音楽B」。序盤の場面で使われます。もともとの「愉快な音楽」の「Cheerful Girl ~おてんばシャトー~」をそこで流すと、曲調からして前後の雰囲気の落差がありすぎるので、もうちょっと渋めなのを入れよう、ということでつけ加えた曲です。サイトに載せているのはイントロつきです。リピート演奏する場合にイントロが余分な感じがしたので、劇ではイントロを削ったのでした。
In The Skyscraper ~摩天楼から~
InTheSkyscraper~摩天楼から~_MabiMML.m4a[AAC]
「静謐な音楽」。あんまり静謐でもなく、むしろばりばりに働くひとびとがうごめくニューヨークのビジネス街に似つかわしそうな、クールな曲にしました。今作のなかでは早いうちに仕上がった曲です。
Cheerful Girl ~おてんばシャトー~
CheerfulGirl~おてんばシャトー~_MabiMML.m4a[AAC]
「愉快な音楽」。舞台となっている20世紀なかばのアメリカは、まだジャズがさかんな時代でした。その時代の香りを自分の担当曲で少しでも出したくて、今回はジャズふうの曲をいろいろつくりました。この曲の出だしのフレーズは、ほかのいくつかの曲でもたびたび変奏されます。たくさんの曲を担当したのは、モチーフをあちこちにちりばめて関連づける仕掛けがしてみたかったから、という面もちょっとあります。
Hide-and-Seek ~かくれんぼの鬼~
Hide-and-Seek~かくれんぼの鬼~_MabiMML.m4a[AAC]
「マフィアの音楽」。劇中のせりふ(ストラディバリウスも曲を奏でるには……のところなど)にちなんで、マフィアの音楽は2曲どちらもバイオリンを軸に据え、現代音楽っぽい不穏な響きを多用しています。
Terrible Moment ~ドンの一存~
TerribleMoment~ドンの一存~_MabiMML.m4a[AAC]
「マフィアの音楽B」。もともと台本では、マフィアの音楽はひとつでしたけれど、ワンシーンでずっと1曲を流しっぱなしにするより、途中でいったん音を止めて、誰かの登場とともにガーン、とくるような音を入れたい展開があり、Bもつくったのでした。映画だったら役者の動きに合わせて音をつけることもできるけれど、演劇だとなかなかそうもいかない、というところをなんとか実現しようとしてみました。
Breakfast ~ヴァンス家の朝食~
Breakfast~ヴァンス家の朝食~_MabiMML.m4a[AAC]
「楽しい音楽」。これも古き良きジャズらしい感じを目指しました。
Mom's Memento ~エレナの形見~
Mom'sMemento~エレナの形見~_MabiMML.m4a[AAC]
「感動する音楽」。訥々とした、シンプルなピアノ曲です。狙って訥々とさせたのではなくて、単にわたしが弾くのがへたなだけなんですけれど、人間味が出せているならいいかなと。
The End of The Noir ~ノア、太陽のもとへ~
TheEndofTheNoir~ノア、太陽のもとへ~_MabiMML.m4a[AAC]
「感動する音楽B」。クライマックスに流れる曲です。上記のささやかなピアノ曲だとクライマックスが盛り上がりそうもないので、独断でBをつくりました。劇中では「エレナの形見」にメドレーして、あわせて7分半になっています。曲の末尾とシーンの終わりが本番でぴったりそろったのは、うれしかったです。(曲の末尾近くの音数を減らして、タイミング次第ではきれいに終わったふうに見せかけられるようにもしていました。役者側の動きのペースをBGMの進行に合わせてもらうことは通常しないので、こちらで工夫していました。)サイトに載せているのはメドレー以降を省いたバージョンです。
効果音・不揃いなメトロノームのリズム
メトロノームらしき音がモールス符号を刻んでいることにノアが気づくシーンで鳴らされませす。この効果音だけわたしが担当しました。「fire 0 o'clock」のモールス符号です。最初は、長点をライドシンバルで表現してみたのですけれど、そうするとBGMのドラムとかぶってじゃまなだけなので、カチカチ音だけの有線通信ふうに表現し、テンポもBGMとおなじにして、馴染みをよくしました。

みえにくいアヒルの子

「みえにくいアヒルの子」本番での演奏のようす

2026年3月14日、「マビ劇」第23回公演。

「みえにくいアヒルの子」は、童話の「みにくいアヒルの子」のアレンジを導入部にして、バレエの「白鳥の湖」にもとづいたラブコメに急展開するお話です。

【マビノギ】みえにくいアヒルの子【演劇公演の様子】 - YouTube

BGMと効果音を制作したのは、羊野めろさん、カフィモカさん、バローウズさん、ソマリさん、わたしです。(ほか過去作からの流用もあり。ちなみに、終盤のデュエット曲は担当者がいないままだったので脚本のかたが急遽用意したものでした。)

あつあつスワン
あつあつスワン_MabiMML.m4a[AAC]
台本では「ムード」。動画の24分2秒以降、何度か登場します。しつこくストップをかけては弾き直すので、出だしこそ命、という計算でつくりました。ファッションショーめいたトランス系の曲です。
君が好きになってくれるまで帰さない
「ピアノ曲」。オデットに猛アプローチをかける「金持ち」が唄う歌です(42分20秒)。素直なピアノバラードなんかにするより、むしろJポップど真ん中な、会いたくて震えてそうな曲にするほうがおもしろいと考えました。台本の歌詞に沿ってメロディをつけたんですけれど、曲の都合で一部変えてもらって、たとえばサビの歌詞の「好きになるよね?」は、台本では4つでしたけれど、メロディの音符をこまかめに並べたいので6つに増やしてもらいました。台本ありきの歌だし、ほかのところで披露する機会もないだろうというのもあり、サイトでの掲載は見送っています。ぜひ本番の動画で観て笑っていただきたいです。
白鳥の湖変奏曲
「ホラーB」。1時間0分59秒ほかで登場。「白鳥の湖」を動画で通しで観て、ロットバルトを象徴するメロディはないかと探したものの、そういうふうな曲構成ではなさそうだったので、いくつかのフレーズをつなぎあわせてみました。「ホラー」はもともと効果音・環境音の枠だったので、前後のBGM(の楽器持ち替え)に支障ないように、ソロ演奏にまとめる必要もありました。こちらもいまのところ、演劇本番の動画でしか聴けない曲です。
環境音・ホラー
序盤、森の怪物が現れてそのまま去っていく場面(5分52秒)で、足音などのざわめきをドラムで表わしています。

百面夜行 -残火の記憶-

「百面夜行 -残火の記憶-」本番での演奏のようす

2025年9月21日、「マビ劇」第22回公演。

「百面夜行 -残火の記憶-」は、日本の妖怪たちが多数登場するお話です。ホラー要素も取り入れた、妖怪版SFバトルアクション、といったような趣があります。

【マビノギ】百面夜行~残火の記憶~【演劇公演の様子】 - YouTube

BGMと効果音を制作したのは、羊野めろさん、クロぬこさん、バローウズさん、ソマリさん、わたしです。(ほか過去作からの流用もあり)

わたしが本格的に演劇イベントに関わった最初の作品でした。その前の第21回公演では、合奏をすこしだけ手伝っていました。

もののけお宿
もののけお宿_MabiMML.m4a[AAC]
台本では「日常」。和風RPGの、町のBGMとしても似合いそうな、平穏な曲です。動画で流れるタイミングは10分51秒からなど。
もののけの憑依
もののけの憑依_MabiMML.m4a[AAC]
「怪談話」。夏祭りの怪談コーナーで流れます(23分15秒)。劇で使ったのは、末尾をつけ足して長くした別バージョンです。
もののけの対峙
もののけの対峙_MabiMML.m4a[AAC]
「ボス戦」。火車との戦いの場面で(33分36秒ほか)。ほかの曲より完成が遅く、やや難産でした。上の2曲や「通りゃんせ」のフレーズを織り込んでいます。
イタチチェイス
「エンジン音」。ターボばーちゃんが爆走するシーンで(14分31秒)。これは純然たる書きおろしではなく、昔つくった疾走感ある曲をもとに、ブロロロロ……、というエンジン音をチューバでつけ足しました。サイトには載せていないリミックスバージョンです。
効果音・ニュース
序盤のニュースのところで登場します(1分32秒)。某アラート音を想起するフレーズだったらしくて、団員のみなさんにウケました。
効果音・ニュース〆
これもニュースの場面で使われます(2分59秒)。効果音というよりはジングル。わたしの案でつけ足してもらった記憶があります。個人的には、テレビのニュースショーやなんかでシリアスな話題からほのぼのした話題に移るときの白々しさへの皮肉も込めていました。
効果音・ヒュー!
ろくろ首が伸びるときの音です(16分35秒)。波を描くように並べた音符をチューニングフルートで鳴らしました。
環境音・時計
後半、のっぺらぼうが意識をとりもどした場面にて(45分41秒)。夕暮れでつくつくぼうしの声が遠くで鳴っているイメージが浮かんで、チューニングホイッスルで模写してみました。ところが台本をよく読んでみると、あの場面は果たして夕暮れどきなのか朝なのか夜なのか、いったいいつなんだ、という問題がありました。でも結局、つくつくぼうしかどうかはさておき、時計の音だけよりも想像が拡がる音だから、これでいいかなと。

演劇イベントの公式サイト:

演劇イベントでの音楽班の仕事のあれこれについては、エリン音楽ひろば 2025年6月の「特集・演劇イベントと演奏」の節で紹介しています。