エリン音楽ひろば 2023年2月
オンラインRPG『マビノギ』で、2023年2月23日に開催したプレイヤーイベント「エリン音楽ひろば」の内容を載せています。
第9回、ルエリサーバーです。主催は、羊野めろさんと、わたし(シラベルカ)です。
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内容のまとめ
内容は、羊野めろさんのブログ記事もあわせて参照してください。
出てきた話題・質問を以下に要約しています。当日に言及できなかったこともちょっと補足しました。(2023年4月以降のマビノギでは、もはや過去の話となった話題も含まれます。)
- 楽器撒くんでご自由に
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演奏してみたいけれど楽器が揃わない……というかたへの、おなじみの慈善事業。楽師の卵(とか別サーバーの楽師とか)が、ひろばや音合わせ系の集まりにもっと足を運んでくれたらいいんですけれどね。
- 現仕様の(合奏時の)ズレは、どのくらい対応できてるイメージでしょうか
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〈テンポ指定が曲の冒頭と末尾とで異なると、合奏リーダーの演奏が遅れたり先走ったりする場合がある〉件は、わたしよりも、ほかの楽師のみなさんがいろいろ探って、「末尾に冒頭とおなじテンポを置く」とたいてい解決するようだ、ということがわかっています。わたしもそのようにやってみて、(ラグリンネとの2人合奏で)タイミングの揃わない例がいまのところ見あたらないので、その対症療法で問題なさそうだと考えていますし、マビノギのアップデートによるMML演奏への影響のページでも紹介しています。MML作成ソフトの「MabiIcco」では、末尾に冒頭のテンポを加える機能が加わりましたので、ふだんから作譜しているようなかたたちは、もう対応できていると思います。「テンポが冒頭と末尾で違うときにどうして合奏タイミングがズレるのか」はわかっていないから、その点を強調するつもりで「理由は解明されてない」と、ひろばではしゃべりました。対処法がわかっているだけです。
ほか、各譜面で「開始テンポが違う合奏をすると、その対応をしてもずれるので、開始テンポは合わせる必要がありそう」というコメントがありました。これはたとえば、テンポ120の曲で、片方の譜面をテンポ60か240にすることで文字数消費を減らす、というような例のことです(テンポを倍にして16分音符を8分音符として書けば、「16」が「8」になるぶん文字数の削減が見込める)。
- どういうことをしたら音が消えるの?
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マビノギのアップデートによるMML演奏への影響のページの「同音連打・同音重ね」の項に載っています。ひろばでは、あらかじめ用意していた絵チャットを1枚出して説明しました。ある程度の確信が持てるまで調べた上で書いた記事ですけれど、まだわたしの知らない条件があるのかもしれませんし、原因のはっきりしない音消え現象もあるのだそうです。
- 64bit化で発生したもろもろの不具合がすべて解消されるアップデートが来たら、うれしいですか?
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「環境が変わったらその環境に合わせてがんばるのみ(これまでもそうやってきた)」「MusicQが来たときは正直もうやめようかと考えた(けれど今回のはQよりまし)」という声や、「改変後いまのところまだ困ってもいない」という声もありました。一方で、リラなどの劣化や、音切れや定位の問題などが受け容れがたい、以前に戻ってほしいという意見も多くありました。
サウンドライブラリが新調されたことによる(音質などの)変化は、もう前に戻らないでしょう。テンポ指定による合奏のズレなどの現象は、ちゃんと補修してほしいものです。
いまの不具合が仮に直ったとしても、将来ふたたび破壊的変更が施されたらおなじことです。入力(MMLと使用楽器)がおなじなら出力(演奏音)もおなじ、という大前提をサービス終了までずっと保証してくれればそれで充分です。その上にオプション的なものを加えることで、システムを拡張していったらいいと思うのですけれど。基本プレイ料金無料のゲーム内のコンテンツのひとつにすぎない演奏機能に、楽器メーカーのような信頼性を求めてはいけなかったのでしょう。
いましばらくの演奏環境は、過渡期の凹状態みたいなものかもしれません。しばし辛抱して、いずれ加わる新機能(とか新楽器とか)が現状のマイナスを相殺してくれることを願うのみです。
- 高い表現力が必要な曲を、表現力が小さな楽器用に編曲するとき、みなさん何を大事にしますか?
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交響曲をピアノソロに、というような例をイメージしての質問のようでした。表現力というのは、強弱の幅とか、音色の表情の幅とか、そういったことを指すのだろうと思います。
「なにを大事にするか」を考えることが表現そのものにつながるのです、といって逃げたかったのですけれど、もうちょっと掘り下げてみます。かっこつけて述べてみるなら、その楽器の持ち味が活きるようにするのが大事だと思います。表現力の大小にかかわらず、たとえばピアノ曲をギターで弾くなら、ギターなりの、ギターならではの音の鳴らしかたを意識することでしょう。もうちょっと自分に引きつけて述べれば、その楽器で自分が実現できることの範囲で、あれこれ試してみる、といったところでしょうか。それで、曲のチャームポイントみたいな部分を損ねず、むしろ強調できるようなアレンジを探っていくと思います。「その楽器」を「マビノギMML」に置き換えても、おなじ話です。メロディにチャームポイントがあることが多いですけれど、曲によっても、捉えかたによっても、それはさまざまになります。
ファミコンやゲームボーイのBGMのような、昔ながらのコンピューター音楽になってくると、大人数のオーケストラの表現力とは比すべくもありません。しかしオーケストラは、人数の多さや演奏する空間の広さによって、音の曖昧さも積み重なっていきます。昔ながらのコンピューター音楽のほうが、なにをどうしてこういう音が出ているのか、その工夫が見えやすいし再現もしやすいといえます。その工夫は制作者がすべて意図して仕込んだものだ、という安心感があります。――つくり手視点に寄りぎみの鑑賞のしかたかもしれませんけれどね。雑食な聴き手はジャンルによって、曖昧なやわらかさを愛でたり、精緻な手仕事を愛でたりと、アンテナを切り替えるのだと思います。実のところわたしは「高い表現力が必要な曲を、表現力が小さな楽器用に……」といわれてもピンとこなくて、しどろもどろでしゃべっていたのですけれど、そういうようなことも頭の片隅にありました。
64bit改変後、合奏がどう聞こえるか、実際に試さないとわからない部分もまだまだ多いので、後半の1時間少々をテスト演奏コーナーとしました。ひろばで最近テスト演奏が少なかったことも踏まえての企画でした。いずれの演奏も突っ込みを入れるスキがなく、あれえーっ、というようなハプニングが起こることもなく、ふつうの音合わせ、リハーサルみたいな感じでした。もうすこしひろばならではの内容にできればよかったのですけれど、それはそれとして、参加していただいたみなさんにとって収穫があったなら幸いです。ほかにも、フリースタイルジャムで爆音を鳴らしても音割れしなくなったかどうかとか、いろいろ試したかったところでした。
次回から、開催時間をすこし前倒しにすることにしました。遅い時間にしか来られないかたより、翌日に響くから遅くまで起きられないというかたのほうが多いように思ったからです。それと、ちょっと今回の後半、わたしは集中力を欠いて頭が回っていなかったところがあったので、それを反省して、主催が数分間ひと息つけるコーナーを中盤に入れようかと思います。休憩を挟むなんてことをこれまで考えもしませんでした。各サーバーを3周しましたし、進行のしかた全体を一度見直してみます。そのあたりも含めて、いずれまた改めて告知をします。
スクリーンショット集
毎回、開会前の10分か20分かくらい、主催によるBGM演奏をしながらお迎えしていましたけれど、これも今回までにしようかなと、いまのところ考えています。
質問・相談コーナー。主催より、みなさんのほうが元気にしゃべってくれていました。
テスト演奏のコーナーでは、7曲くらいの演奏がありました。いくつか場面を抜き出して載せました(画像4・5・6)。
みなさんありがとうございました、ということで閉会時の記念撮影……のスクリーンショットが残せていませんでした。しまったしまった。チャットを追いつつ考えつつで手一杯だったのです。