マビノギの唄う鳥ペット

オンラインRPG『マビノギ』の演奏システムの解説として、ペット「ヤイロチョウ」「アカショウビン」「カワラヒワ」を使って演奏するときに役立つ情報をまとめています。マビノギMMLガイドの記事のひとつです。

このページで扱っている『マビノギ』のゲーム画像やゲーム内データの知的財産権は、株式会社ネクソンおよび韓国NEXON社に帰属します。© NEXON Korea Corporation and NEXON Co., Ltd.

概要

マビノギでは、プレイヤーキャラクターと一緒に行動できる「ペット」や「パートナー」を、アカウント単位で何体も持つことができます。

ペットの「ヤイロチョウ」「アカショウビン」「カワラヒワ」は、飼い主が楽器を演奏しはじめると、固有の音色で一緒に〈メロディ〉パートを唄います。歌の場合は〈歌〉パートをなぞります。(そうとは限らないこともありますけれど、詳細は後述します。)

この3種類のペットを、当サイトの記事では「唄う鳥ペット」または単に「鳥ペット」と呼びます。楽器の一種として演奏に活用できるペットは、この3種類のみです。

2007年3月にマビノギショップで販売開始。しかし、2013年8月、数多くのペットが品揃えから取り除かれ、唄う鳥ペットたちもその憂き目に。チューニング楽器よりも入手困難な状態が長年続くこととなりました。取引掲示板などで呼びかけ、持っているひとと取引するくらいしか入手手段がありませんでした。唄う鳥ペットでの演奏に関するくわしい情報や実例もほとんど見かけず、わたしにとって、マビノギMML界の秘境ともいえる存在でした。

10年もの空白期間を経て、2023年3月末から、ヤイロチョウのみ、ふたたび常時販売になりました。

演奏時の振る舞い

唄う鳥ペットは、単体で演奏ができず、飼い主の演奏にあわせて音を出します。

もうすこし詳しく書くと、鳥ペットを召喚した状態で、楽器演奏・歌スキル、合奏・合唱アクションで演奏したときに、鳥ペットの音が一緒に鳴ります。演奏の途中で鳥ペットを召喚しても、音は出ません。

公演アクションを使用すると、鳥ペットが募金箱の上に止まる、という反応が用意されています(画像参照)。公演アクションを使用しない場合は、演奏者の周囲を時計回りに飛びます(羽ばたきの効果音が鳴ってしまいます)。周囲の旋回については、「その他の豆知識」の節にも、細かい話を書いています。

(募金箱に乗っている)カワラヒワ

鳥ペットの演奏音の定位は、飼い主の位置が基準になるので、ぐるぐる飛び回っていようと、定位は動きません。

音色

3種類の唄う鳥ペットそれぞれに、固有の音色が用意されています。音域はドからシまでの約1オクターブぶんで、B0以下、C7以上(アカショウビンのみC♯7以上)の音符では発音しません。

音色については、マビノギの楽器の詳細のページの、鳥ペットの節を参照してください。3種類それぞれ紹介しています

合奏時の注意点

公演アクションに関する独特な仕様を先ほど紹介しました。複数人で合奏する場合、公演アクションと鳥ペットを使うにあたって注意点があります。

公演アクションを使っている状態で合奏を始めると、鳥ペットとその飼い主の演奏が遅れてしまいます。募金箱に鳥ペットが止まるまでの数秒間、飼い主の演奏だけ始まらないのです。

募金箱を出さずに合奏するのもアリですけれど、羽ばたきの音が気になる場面もあると思います。ではどうするかというと、〈合奏を開始した直後に公演アクションをオンにする〉と、演奏がちゃんと揃うし、演奏しながら鳥ペットを募金箱の上に止まらせることができます。公演アクションがオン・オフどちらの状態なのか、アイコン表示もなくてわかりにくいので、公演アクションを使うときは、アクションウィンドウを表示して操作するほうが安全かもしれません。

和音1・和音2の音符の扱い

このあたりから、ちょっとマニアックな話題になります。

唄う鳥ペットは、〈メロディ〉(または〈歌〉)パート以外の音符にも反応する場合があります。〈和音1・和音2〉に、大文字、またはNコマンドで書かれた音符があると、鳥ペットはその音符も唄ってしまいます。

MML作成ソフト「3MLE」でMML最適化をしたり、「MabiIcco」でMMLを書いたりすると、Nコマンドの音符が混じることがあります。〈和音1・和音2〉の音符まで発音してしまって困る、という場合は、〈和音1・和音2〉のNコマンドをすべて、ふつうの小文字abcに書き直す必要があります。

「MabiIcco」の最近のバージョンでは、トラックプロパティに「Nコマンドを使用しない」オプションが加わっています。また、「まきまびしーく」は、最適化にNコマンドを使いません。

また、ゲーム内の作曲スキルウィンドウ上部の鍵盤ボタンを使うと、大文字でMMLが書き込まれます。

大文字やNコマンドを使って、意図的に〈和音1・和音2〉の音符も鳥ペットに唄わせられる、ということでもあります。同時に3音鳴らすこともできるわけです。マビノギMMLのNコマンドのページの「メロディ・和音1・和音2に入れたNコマンドの音符は歌声・鳥ペットで鳴らせる」の節で、詳しく取り上げています。

演奏失敗

飼い主の演奏の音が外れた場合、鳥ペットのほうもおなじように音を外します。ただし、音高ではなくタイミングが前後に外れる打楽器を飼い主が弾いているときも、鳥ペットのほうは、いつもどおり音高が上下にずれるパターンのままです。

ヤイロチョウカードの販売ページの説明には、『ヤイロチョウが空腹を感じている時は歌の演奏がうまくいきません』と記載されています。アカショウビンやカワラヒワも、かつて販売されていたときは、同様の記述があったようです。ところが、実際には次のような仕様になっています。

演奏失敗率の統計(折りたたみ)

ヤイロチョウの満腹度が65パーセント以上のとき(満腹)と30パーセント以下のとき(空腹)、ペットを召喚していないときのそれぞれで、音が外れた演奏がどのくらいの割合になるか。2023年4月上旬の調査。

演奏1・知識なし・Dex390台のキャラで、作譜と演奏:

歌1・知識A・Dex680台のキャラで、作譜と演奏:

合奏(満腹)と合奏(空腹)の演奏失敗率の差がちょっとばかり大きいようにも見えますけれど、単に統計のサンプル数が少なくてぶれているだけと思います。もし仮に「空腹のヤイロチョウと演奏すると、5パーセントくらい飼い主の演奏失敗率が上がる」としても、べつにどうということはありませんし、失敗率が20パーセント上昇とか2倍上昇とか、そういうレベルではないことは確実でしょう。

「演奏がうまくいかない」というのは、単に演奏後の追加効果が発生しない、ということを指しているに過ぎないようです。その追加効果も古めかしいもので、いまやなんの足しにもなりません。よって、鳥ペットの満腹度に気を遣う必要はありません。

その他の豆知識

演奏中の振る舞いについての補足

演奏中に飼い主の周囲をぐるぐる飛び回るかどうかについての、こまかい話です。

公演アクションを使わない場合は、鳥ペットが唄う・唄わないに関わりなく、どの演奏方法を用いても、周囲を飛ぶのは共通しています。

公演アクションを使っているときは、鳥ペットが唄うなら、上記のとおり募金箱に降ります。唄わない場合――つまりバフ演奏、幻惑の演奏、フリースタイルジャム、椅子アイテムでの演奏では、募金箱が現れないからか、鳥ペットがリアクションをしません。これらの演奏手段なら、演奏中に公演アクションのオンオフが何度でもできるので、それを利用して、演奏中に鳥ペットを旋回させたり止めさせたりする芸ができます。

ちなみに、壁など、遮るものが旋回ルート上にあるときも、リアクションしません。

インベントリサイズ、召喚時間

ヤイロチョウ
インベントリサイズ:ヨコ6・タテ8
1日ごとの呼び出し可能時間:127分
アカショウビン
インベントリサイズ:ヨコ5・タテ8
1日ごとの呼び出し可能時間:112分
カワラヒワ
インベントリサイズ:ヨコ6・タテ6
1日ごとの呼び出し可能時間:106分

唄う鳥ペットのなかでヤイロチョウだけ品揃えに復帰できたのも、結局は、荷物持ちとして使い勝手がよかったからに過ぎない、なんていうふうにも思えます。実際、縦も横も偶数マスだから、楽器や衣裳を入れるのに便利だと思います。