輸入または国産

シラベル作詞・作曲「輸入または国産」の紹介ページです。

宅録・DTM

歌入り音源

動画

2023年6月16日公開。

「輸入または国産」コリモセーズ/シラベル (2023-06-16) - YouTube(外部リンク)

説明

もともと、2022年9月にエレキギターと歌で原案を録音していました。サビ(輸入または国産、と繰り返している部分)以外のところ、つまりAメロが、まだその時点では固まっていませんでした。2023年5月から、この音源をつくりながら、構成やメロディを確定させていきました。

エレキと歌だけでいいとすら思っていたくらいなので、ベースパートを入れるつもりも最初からありませんでした。ちょっと変わった楽器編成になっています。だから、ミックスするときに案外手こずりました。試作したミックスを過去作とならべて聴くと、思いのほかキンキンした響きだと気づき、いつもなら高音域の足りなさを気にしながらバランスをとるところを、今回はその逆の感覚で調整しました。

各パートの録音について触れていきます。まず、エレキのコード弾きが、ワウペダルを踏んでいるかのように、ワウワウ、ワカチャカワカチャカ、といった響きになっています。音色の明るさが自動的に加減される便利なエフェクトをかけて演奏しました。複数のテイクをつなぎあわせて、エレキのトラックを最初につくってから、それに合わせてほかのパートを録音していきました。

間奏にソプラノリコーダーを足すことにしました。間奏以外のところでも、茶々を入れるような調子外れの演奏をしています。

パーカッションの構成は、多少の試行錯誤を経て、ペットボトルシェイカーを振った音と、空き缶のふたを箸でチキチキ叩いた音と、楕円形の筒状の空き缶を横に寝かせて手で叩いた音、となりました。(ペットボトルシェイカーはほかの曲でもよく使っています。宅録に使っている楽器や機材の紹介のページ参照。)食品に近しい材料を楽器にしている点、曲のテーマともリンクしてくる……いえ、いつもこんな調子ですから、べつに狙ったわけではありません。サンバみたいにしようかという考えだったのです。やってみたら、サンバとはほど遠い感じになってしまいました。

これらのトラックと歌詞が形になってから、やっとリードボーカルと「アイヤイヤイ」などの合いの手の声の録音。合いの手パートは、複数のトラックを重ねています。

当初のリードボーカルパートは、3テイクのつぎはぎでした。仕上げ段階のミックスダウンをしながら、どうもうまくいってないなあ、という感じがして、リードボーカルやイントロのリコーダーを録音しなおしました。いつものように行ったり来たりの工程でした。再録音したリードボーカルは、つぎはぎなしの1テイクでいけました。

メトロノーム類を使わなかったので、テンポにゆらぎがあります。テンポだけなら問題ないのですけれど、各楽器のタイミングのずれもひどくて情けないかぎりです。素っ頓狂さの表現、といい逃れするにはあまりにもずれすぎています。とくに、横に寝かせて手で叩いた空き缶のパートがひどかったので、おおまかな編集でタイミングのずれを和らげざるを得ませんでした。どこまでの編集を許すか、というのは難しい問題です。1音ずつ分割して、ぴったりタイミングが揃うように前後に動かしてしまうと、打ち込みに限りなく近づき、それでは通し演奏を録音した意味がわからなくなります。

歌詞

輸入または国産  輸入または国産  輸入または国産  はっきりしなさい 原材料 原材料  国内の工場でつくったと  でかでかと表示  氏も育ちも粉になれば区別つかない  コスト減がうまい  輸入または国産  輸入または国産  輸入または国産  はっきりしなさい 原材料 原材料  「MADE IN わたしンち」が  なにより信じられるけど  1K[ワンケー]の賃貸マンションでは  家庭菜園も無理な都会  輸入または国産  輸入または国産  輸入または国産  じっくり品定め  心配性 心配性  気にしすぎても仕方ないと  云うかもしれない  食料は健康の基本でしょう  血となり肉となるもの ぐちゃぐちゃだよ  輸入または国産  輸入または国産  輸入または国産  誰も知らない 原産地 原産地  輸入または国産  輸入または国産  輸入または国産  もう はっきりしなさい  原材料 原材料 原材料

曲のあらまし

加工食品の原料原産地表示制度を題材にした歌です。おとなしくラブソングや応援ソングをつくっていればよいものを、シンガーソングライターとしての資質がなかなかそうさせてくれません。心が動いたなら、なんでも歌にするのがいいと思います。

「トマト(輸入又は国産(5%未満))」だの「丸大豆(アメリカ又はカナダ又はその他)」だのというような、とんちんかんな表示をあははと笑って済ませたらいいのですけれど、消費者が知り得ないどころか、製造者側もなにがなんだかわからないもので食品をつくっている、という現代社会の不気味さがそこに露わになっているので、笑いもすぐに凍りつきます。もし、産地偽装もなくなって、生産者も完璧に辿れるようになって、使われた飼料も肥料も農薬もすべて把握できるようになったところで、深い知識を持っていなければ商品選びの判断材料になりません。ましてやほとんどのひとは、そんなことに悩んでいる時間もないので、「国産」「有機栽培」「無添加」「遺伝子組み換えでない」などの見慣れた惹句にすがって「安心感を買う」ばかりです。――ってこんなこと楽曲紹介で書いてもしょうがないので、ともかく、そういう不安を、あくまでもラテン的で楽天的な曲調で唄っている曲というわけです。結局、あははと笑って気をまぎらすしかないのですねえ。

原案ができたのが2022年9月。早く仕上げたいなと思いつつもしばらく寝かせて、2023年5月に曲のサイズ・構成を固め、6月に歌詞も確定。

作品データ

曲名表記
輸入または国産
曲名かな書き
ゆにゅう または こくさん
作詞
シラベル
作曲
シラベル
発表日
2023年6月16日