宅録に使っている楽器や機材の紹介
わたしの宅録音源で使っている所有楽器を、写真とともに紹介するページです。音楽づくりに関わる機材や小物もすこし取り上げます。
こういう環境で制作している、という紹介を兼ねたエッセイのつもりです。レビューではありません。
持っている楽器や機材のすべてを網羅しているわけではなく、マイクスタンドやケーブルなどは、とくに書くようなこともないので載せていません。音源制作にはウィンドウズPCも使っていて、重要な機器ですけれど、PCやソフトウェアについても範疇外としました。
(2023年5月2日:「パーカッション楽器」の節を追加して、教育用カスタネットを載せました。ほか、近況にあわせて一部加筆。)
(2024年3月11日:数ヶ所、近況にあわせてすこし加筆修正。)
ギター
アコースティックギター、クラシックギター、エレクトリックギター(エレキギター)の3本です。張っている弦については、あれこれいえるレベルではないので書きませんけれど、無難にライトゲージのロングセラー商品を使っていると思ってください。
アコースティックギター
入門モデルとして知られる、ヤマハのアコースティックギターです。2020年の秋に購入。3万7000円くらい。おしらせ・近況のところにも書きましたけれど、高校生のころから長いこと、ギターはクラシックギターしか持っていなくて、アコギもずっと欲しかったのですけれど、お金がなかったり機会がなかったり勇気がなかったりで、なかなか手にすることができなかったのです。いま、いちばん頻繁に触っている楽器。
クラシックギター
高校1年生になったころに、フリーマーケットで買ったヤマハのクラシックギター。だからもう何年前になるのか……うん、まあつまりそれだけ長い付き合いです。ずっとこれを独学で、アコギのつもりで弾いていました。アコギを買ってからは、触る頻度がぐっと減りました。
おだやかな音色が出るナイロン弦を用いる点、弦と弦の間が広い(ネックが太い)点が、アコギやエレキとの大きな違いです。
エレキギター
アリアプロⅡのレスポールタイプ。2万4000円くらいのエントリーモデルです。2022年4月に購入。部屋に置いているこのエレキのシースルーブルーが眼にはいるたびに、愛しい気持ちになります。最初は見た目で選べばいい、というのはたしかにそうだなと思います。わたしの場合は、エレキといえばレスポールのイメージが強かったから、レスポールタイプの廉価帯のなかからこれにしました。
エレキにもいろんなモデルがあります。レスポールのほか、テレキャスターとかストラトキャスターとかが有名どころです。「なんとかタイプ」というのは、その摸造品です。
レスポールタイプのくびれの形状は、床に座って弾くのに不向きです。バランスをとろうとしてついついへんな姿勢で弾いてしまいます。あと、実物を手にして最初に思ったのは、けっこう重いんだなということ。見た目に反して、生ギターのほうがずっと軽いのです。アコギの練習や録音は宵の口まででやめますけれど、エレキは生音がそんなに大きくないから、もうちょっと遅い時間まで粘れます。さすがに深夜はしませんけれど。
本物のアンプやエフェクターをつなぐかわりに、別節に載せたレコーダー「H4n Pro」につないで使っています。
シンセサイザー
高校受験を間近に控えたころに、フリーマーケットで買ったヤマハのシンセサイザー。昔はこれで曲をつくって、フロッピーディスクにデータをためていました。いまやフロッピーディスクを読み書きする部品も壊れ、ボタンも壊れ、バッテリーも壊れ、鍵盤も1本ぐらつき、ヘッドホン接続端子も接触が悪く、いろいろとガタがきていて非常に使いにくいのですけれど、いちおう音は鳴らせます。これを手に入れるまでは、カシオの子供用サイズのキーボードで曲をつくっていました。
リコーダー
高校の音楽の授業で使った、ソプラノリコーダー(短いほう)とアルトリコーダー(長いほう)です。これもヤマハ。吹く楽器は得意ではないのですけれど、こういうのもうまく使っていけたらと思います。ソプラノリコーダーを使った演奏音源は、「ぽっぽふきふき」で初登場。「善よ急げ」の間奏もこれ。「おおきなごあいさつ」では、アルトリコーダーを使いました。
ハーモニカ
10穴ハーモニカ
いわゆるブルースハープ。トンボの「メジャーボーイ」です。ケースも写しました。「このままではどうにもならない」で吹いています。まだ、Aキーしか持っていません。次に買うとしたら、FとかE♭とかのフラット系のキーを選ぼうかと考えています。
学習用ハーモニカ
小学校の音楽の授業で吹いていた、日本教育楽器の「カラーハーモニカ」です。10穴ハーモニカと異なり、吸って音を出す穴と、吹いて音を出す穴との区別があります。「すうはあ」のメロディを生んだ楽器です。
パーカッション楽器
教育用カスタネット
プラス白桜社の木製カスタネットです。幼稚園で使ったのか、それとも小学校低学年のときだったか、さだかではありません。知育の用途では、このような赤・青2色塗りタイプがいまだに広く使われているようです。フラメンコで用いるカスタネットとは別物です。
ゴムがすっかり伸びきっていたので、手近な紐(マスク用……)に取り替えてから写真を撮りました。
「よつば」の歌入り音源の2023年版に登場。このカスタネットの音がどうしても必要だという場面がないし、カスタネットの音色がとくに好きということもないし、いざとなればそのへんの日用品をカンカン叩いても代用できることもあるでしょうから、出番はこれからも少なそうです。
その他の楽器
ペットボトルシェイカー
なんとも映えない楽器ですね。小さめのペットボトルのなかに、アルミホイルを小さくちぎって丸めた粒子を入れたものです。かれこれ10年以上前、カラオケボックスにこれを持っていって、唄いながら振ったり叩いたりしたものでした。だいぶ古くなり、中身の粒子が砕けて、黒ずんでいます。そのうち新しいのをつくります。
卵切り器
ゆで卵をスライスする調理機能を兼ねそなえる楽器です。針金を指ではじいて音を出します。試作音源いろいろのページに載せている「きりきり卵切り器」は、これで演奏しました。
水を入れたグラス
さまざまなガラスのコップに水を入れて調律し、メロディが鳴らせるようにしたものです。文部省唱歌の「もみじ」を、これで演奏しました。もちろん、演奏が終わったらコップは片付けます。
マイク
ダイナミックマイク
ソニー製のマイクです。だいぶ昔に、家電のお店でワゴンセール価格で買った記憶があります。こういうソフトクリームのような形状のマイクの多くはダイナミックマイクに分類されます。カラオケボックスでもおなじみのタイプ。近距離の正面の音をよく拾い、ボーカル収録などに向きます。
コンデンサーマイク
ベリンガー製のマイクです。左に置いているのはマイクスタンドに取りつける用の器具。コンデンサーマイクは、遠めの音にも感度がよいのですけれど、丁寧に取り扱わないと壊れやすいそうです。ダイナミックマイクで録音するのが不向きな楽器は、これを使うこともあるかもしれませんけれど、ICレコーダーの内蔵マイクで用が足りてしまいます。試しに買ってはみたものの、あまり出番がありません。
ICレコーダー
フラッシュメモリにデータを記録する、小型の音声録音機を、ICレコーダーといいます。
LS-7
2012年に2万円弱で買った、オリンパスのICレコーダー。オレンジ色。「リニアPCMレコーダー」という呼称のとおり、非圧縮のWAV(リニアPCM)形式で録音再生ができ、会議やインタビューなどの記録のみならず、音楽制作にも役立ちます。
当サイトの記事で「ICレコーダーで録音しました」というような記述があるなら、これを用いたという意味だと思ってください。『コリモセーズ/シラベルのうた 第1集』所収音源をはじめとして、2022年春までの宅録作品の大多数で、このICレコーダーを活用していました。「H4n Pro」を入手してからは、出番が減っていますけれど、こちらのほうが手軽なので、思いついたフレーズを鼻歌で残しておくときなどに、まだ使っています。手早くステレオ録音ができるのは、たいへん便利です。
内蔵マイクは、「H4n Pro」と比較したら、やはり高音域が多少弱くなりがちだったようです。この機種には、低音をよく拾うセンターマイクも組み込まれていて、オンオフを切り替えられます。とはいえ、センターマイクがどうしても必要になるような場面は、ほとんどありませんでした。
H4n Pro
2022年4月に買った、ズームのハンディレコーダー。2万5000円前後でした。呼称は違えど、こちらもICレコーダー、リニアPCMレコーダーの一種です。
マイク入力にもライン入力にも対応しています。また、アンプシミュレーターやエフェクターも内蔵されているので、エレキギターにこれをつなぐだけで、歪ませたりディレイをつけたりした音が録音できます(その場合は、「MTRモード」にして使います。MTRモードでの録音は、44.1kHz・16bitでの形式に限定されてしまうのがちょっと残念)。
録音時の乾電池の消耗が激しいので、家で使うときはACアダプターで電源をとる形が中心になりがち。しかも、電源がしばらく供給されないと、(タイムスタンプなどで使う)日付・時刻の設定が初期値に戻ってしまうので、結局は乾電池もつねに装着しておくことになります。
ほか、LS-7にくらべた場合の弱点を強いて挙げるなら、起動に10数秒かかること、SDカードがないとファイルを保存できないこと、プレイヤーとしての機能がごく簡素なこと、日本語のファイル名が扱えないこと、などです。録音性能さえすぐれていれば、いずれも取るに足らないことです。では録音性能はどうなのか、ということを細かく書いたらボロが出そうだからお茶を濁すとして、ともかく、2022年後半からは、こちらをメインに使っています。USBオーディオインターフェイスにもなるのですけれど、その機能はまだ使ったことがありません。
外付けオーディオ入出力機器
いろんなオーディオ機器とPCとをつなぐ為の機器のことを指して、「オーディオインターフェイス」とか「サウンドカード」とか「サウンドユニット」とか「USB DAC」などと、さまざまな呼称が用いられています。入出力の拡張や強化を目的としたもの、という点で根本的にはおなじで、呼びかたが違うだけだと理解していいと思います。一般的に「サウンドカード」はPC内部に取り付けるパーツを指し、「オーディオインターフェイス」は外付けして使う機器を指すことが多いようです。(この手のカタカナ言葉には用法の混乱が多いから、わざわざこういう前置きをしました。)
スタインバーグのUSBオーディオインターフェイス、UR22mkⅡは、マイク接続、ライン接続、MIDI接続、ヘッドホン接続ができます。
2016年秋に購入。わたしのいまの環境では、なかなか性能が引き出せません。なにしろ(PCのUSB入力端子が少ないので)つなぎっぱなしにできません。録音のたびに線を挿したり抜いたりして、デバイスの設定を切り替えるのは、なにかとめんどうです。ほか、いろいろと理由があって、ICレコーダーに録音するほうがいいや、という考えに傾き、(2022年現在)使う機会が少なくなっています。2023年春にUSBハブを買ったので、つなぎっぱなしにできるようにはなりました。――でも、つなぎっぱなしにしているとCPUの負荷が上がって重くなるようなので、MIDIケーブルをつなぐとき以外、結局あまり使わなくなりました。
こういう機器には、DAWが附属していることが多く、これにも「Cubase」の機能制限版がはいっていました。そのソフトを触っていた時期もありましたけれど、DAWのごちゃごちゃ感が好きになれず、使わなくなりました。
ヘッドホン
毎日長時間使う機器なので、ヘッドホンはなるべくそれなりのものを使うことにしています。(逆にスピーカーは、まともなものを持っていません。)ふたつのヘッドホンを併用しています。
右に写っているのがオーディオテクニカのATH-AD500X。オープンエア構造で、密閉型に比べて音漏れしやすいかわりに、聴き疲れしません。長くつけていても耳や頭頂部が痛くならない設計になっています。コードの付け根あたりが弱点で、3年くらい使い続けていると、皮膜が破れてきます。このシリーズをいままで4回か5回かぐらい買い替えて使っています。
ソニーのMDR-CD900STは、メジャーなミュージシャンたちのスタジオ録音風景でもよく見かける機種です。集中して聴くときにときどき使います。ATH-AD500Xでは気づけなかった音に気づけることがありますけれど、さすがに何年も経ってヘタってきたのか、最近はそういうことも少なくなったような。長時間の使用には向いていません。音が硬いというふうによく評されていて、ATH-AD500Xに比べると、低音域がやや弱め、高音域が強めに出ます。接続がステレオ標準プラグなので、ミニプラグ変換アダプターがないと普段遣いには不便なことがあります。何年か経ってイヤパッドのレザーがぼろぼろ剥がれてきたので、鬱陶しくなって全部取ってしまいました。
2023年5月ごろ、MDR-CD900STがなんの前触れもなく、右側から音が出なくなってしまいました。おそらく断線したようです。自力で修理できるような心得はありません。買い換えるのは当分先です。
ギター関連の小物
ピック
2022年夏に何種類か加えました。いまだにピック弾きが得意でなく、いろいろ持ち替えながら、自分に合う種類を探っているところです。弾きやすいピックが、必ずしも好ましい音を鳴らせるとは限らず、悩ましいというか奥が深いというか。ピックは消耗品ですけれど、わたしのスタイルと性格だと、たぶん(2022年から)5年くらい経ってもまだこれらを持っているままでしょう。ロゴが剥げた右手前のピックも相当昔のものです。
写真の左端のはサムピックです。指弾きの感覚で弾けるかと思ったら、慣れるまでかなりかかりそうな印象です。一番右の緑のピックは、たしかCDのおまけだったような。持ってるだけで、演奏には使ってません。
2023年春時点では、前列左下の「MASTER 8 JAPAN」が比較的いい感触。たとえば「白銀カーペット」のギターは、このピックでじゃかじゃか鳴らしました。ほかのピックの持ち味もそろそろ把握できるようになりたいところです。
カポタスト
指板にとりつけることで開放弦の音高を上げることができる道具です。たとえば、おなじ運指で半音上の調を弾きたい場合は、1フレットにカポタストをつけます。手前の黒いのが、ねじで締めるタイプのカポ。奥のはゴム製のカポで、クラシックギター用のサイズ。ゴム製のカポを使い続けると、やがてびよんびよんに伸びきって寿命を迎えます。その成れの果てを左側に写しました。昨今は、素早く取り外しできるタイプのカポが普及していて、ゴム製のカポは、安さだけが取り柄のようにいわれがち。そこまで悪いものでもないと思いますけれどねえ。