炎帝

シラベル作詞・作曲「炎帝」の紹介ページです。

MML

マビノギ用MMLとその演奏音源を公開しています。

8人合奏

2018年8月19日版の8人合奏。

演奏音源

冒頭の調律部分を含みます。

炎帝_MabiMML.m4a[AAC]
演奏時間
約6分15秒
並び順
前列左端にピアノ。前列中央にチューニングチェロ。前列右端にエレキギター。後列左から、ロンカドーラ・リュートB・リュートA・小太鼓・ホイッスル。
現仕様との適合性
(調査予定)
楽譜

サウンドクラウド投稿版

演奏内容は同じです。ただしこちらは、ミックス時にピアノパートのパンポット設定を間違えていじっていたので、わずかに定位の差があります。

当サイト内にも、サウンドクラウド全曲入りプレイリストを置いています。

説明

ザブキエルの楽譜集を必要とする合奏曲を、(別バージョンでの使用を除いて)はじめてつくりました。6分超えの合奏曲というのもはじめて。長尺の曲でだれない音づくりができたという感があります。

エレキは「弾きすぎ」にならないように気を遣いつつ、メロの隙間にいろんなフレーズを入れてみたのですけれど、マビのMMLでハンマリング、プリング、チョーキングといった奏法は表現しづらいので、演奏に生っぽい粘りけを醸し出すのは、なかなかたいへんです。

チューニングチェロはなかなか「唄える」音色です。ふつうのチェロにくらべると立ち上がりが早いとはいえ、それでもやはり、長く伸ばす音と8分音符程度の短い音とでは音量の違いが目立ってしまうので、この曲では主にo2eとo2fの8分音符に、必要に応じて同音重ねを入れてバランスをとってみました。

ロンカドーラはハイハットの役割です。のべつ8分刻みでは字数が足りないので、2拍ウラ・3拍ウラに絞って鳴らしています。ホイッスルはうっすらとコード弾き、ピアノは主に小節の頭を強調するコード弾き、リュートAはバスドラム、リュートBはベース、小太鼓はスネアドラム、というふうに分担させています。

歌詞

正午の日陰のない町  風も真綿のまとわり  目眩いする  頭蓋骨つらぬく紫外線のせい  セ氏の数字の墓碑銘  蝉の[]り代の悲鳴  列をなす自動車の硝子[ガラス]に真珠がぎらり  光に射貫かれ前が見えない  角膜を癒せる水も涙もない  いまや時により過ぐれば  民の嘆きの灼熱  炎帝よ土くれの廃墟をいたぶるなもう  日照りにひしげて[ひび]割れた畠  半開きの眼にはあしたが映らない  蒸した瘴気が蝕む  弱る身にも斟酌なく  天空の熱核の宮殿はむき出しのまま  光に[]かれてひとが[たお]れて  そのそばを猫背の影法師が歩く  その上を猫背の生き残りが歩く

曲のあらまし

長尺の、泥臭いロック。2018年7月作曲。8月に歌詞成立。

記録的な豪雨のあとの記録的な暑さ。熱中症で倒れるひとが続々と。まるでイベントのように、○○市で観測史上最高気温を記録しました、と仰々しく掲示する「セ氏の数字の墓碑銘」。気象に罪なし、されどこの残酷さはいかに。そういったところの心のざわつきがとっかかりになったのですけれど、曲の狙いとしては、けだるい夏の感じが出せたら、というわりと素朴なものでした。

源実朝の「時によりすぐれば民のなげきなり八大龍王雨やめたまえ」という、晴れを祈る和歌があります。こちらの歌詞では、暑さをやわらげてくれと太陽に乞うています。

作品データ

曲名表記
炎帝
曲名かな書き
えんてい
作詞
シラベル
作曲
シラベル
発表日
2018年7月28日