Huge Building Costs
シラベル作曲「Huge Building Costs」の紹介ページです。
MML
マビノギ用MMLとその演奏音源を公開しています。
女声幻想のコーラスを2本重ねる7人合奏です。昔は5人合奏でした。
幻想コーラスつき7人合奏
- MMLの最終更新日
- 2019年12月24日
- 演奏音源
-
冒頭の調律部分を含みます。
- 演奏時間
- 約4分20秒
- 並び順
- 前列左から、リュート・フルートA・フルートB・ピアノ・ソ音の空き瓶。後列中央寄りに、大太鼓・ドラム。
- 備考・注記
- 幻想コーラスを入れるタイミングは別項参照。
- 現仕様との適合性
- (調査予定)
- 楽譜
- フルートA + 女声幻想コーラス(後) (文字数:1120・791・466・1115)
- フルートB (文字数:1156・652・450)
- リュート (文字数:1199・800・500)
- ピアノ (文字数:1200・799・500)
- ソ音の空き瓶 (文字数:1200・797・498)
- 大太鼓 (文字数:1197・0・0)
- ドラム (文字数:1199・800・499)
- 女声幻想コーラス(先) (文字数:0・0・0・1200)
幻想コーラスつき5人合奏(旧版)
サウンドクラウド投稿版
MusicQ改変前、2016年2月10日時点の幻想コーラスつき5人合奏。ドラムを含まない点を除いては、前掲の7人版と同じ楽器編成です。
当サイト内にも、サウンドクラウド全曲入りプレイリストを置いています。
説明
バスドラムは、いくら音を大きくしてみても、シンセドラムっぽい「ドゥン」という鳴りにならないし、かといって大太鼓だけではエッジがなさすぎます。今作では、ドラムに大太鼓を重ねて、暴力的な低音を演出しました。
スネアやタムなどを入れてしまうと、音色の面で生っぽさが勝ってしまうので、バスドラムとハイハットのみにしました。フレーズの足し引きだけで区切りがわかるミニマルテクノで、1拍目にクラッシュシンバルを入れると、くどくなるようです。また、ハイハットの役割を担っていた、ピアノやリュートの高音は、ドラム導入後も省かずに残しておきました。
あと、改変前・改変後で、ピアノの音色自体は変わっていないのですけれど、それぞれのMML音源の冒頭部分を聴くと、改変後のピアノのほうが硬い感じがします。大太鼓の響きの違いによって、ほかのパートも印象が変わった、といえそうです。
演奏方法の詳細
この曲はすこし変則的な合奏になっています。
サウンドクラウドに投稿したものは、MusicQ改変以前の版で、5人編成(フルート・リュート・ピアノ・ソ音の空き瓶・大太鼓)。フルートが曲のなかばで終わるので、そのあとマイクに持ち替え、女声幻想コーラスを1回重ねます。さらにフルートに持ち替え、フルートの後半パートの譜面を女声幻想コーラスつきで弾きます。
重ねるのは手動ですので、タイミングをあわせるのがかなり難しいのですけれど、幻想重ねは「さざめきの静寂」などで、すでにやっていた手法です。ただし今回のは曲の途中で後追いをするというものです。この当時は、合奏の各パートのタイミングがずれて再生されることが多々あり、どの音を基準にしてタイミングをとればいいのかすらもわからないので、出たとこ勝負でやるしかありませんでした。もともと聴こえる音がばらばらなので、後追いのタイミングがずれたように感じても、きっといくらかの聴衆にはぴったり合って聞こえているだろうと思い込めたわけです。
MusicQ改変により、そういう合奏の音ずれが解消されたぶん、「自分がいま聴いている音は、ほかのプレイヤーよりコンマ数秒遅れて再生されているかもしれない」という懸念が表面化してきました。つまり自分が聴いている音をもとにタイミングを計って、それでぴったり合ったとしても、ほかのひとには少しずれて聞こえているかもしれないわけです。それで、後追い合奏の演奏は、MusicQ改変以降は消極的になりました。
ですので、この曲も長らく弾いていませんでしたけれど、ドラム実装後にリアレンジしました。リアレンジといっても、いつものMusicQ対応(フルートやピアノのv指定調整など)と、ドラムパートの追加にともなうあちこちの調整で、フレーズ自体はそのままです。また、後半に重ねる形だったフルートのパートを、最初から「フルートB」として合奏に入れることにしたので、ドラムの追加とあわせて7人編成になりました。
最新版でもやはり幻想コーラスを2回入れるのは同じで、ただし2回めは幻想のコーラスだけ鳴らせばいい形にしました。幻想のコーラスは多少タイミングがずれてもいいけれど、フルートがずれるとかなりつらいので、フルートの後追いをやめたのです。もはや7人合奏なんて大人数編成とは呼ばない時代になっていますし、人数を絞る必要もないわけです。なお、2回目の幻想コーラスは、「フルートA」の譜面に入れているので、装備の切り替えだけすればよく、譜面の持ち替えはしなくていいようになっています。
肝腎のタイミングについて、文字で説明するのは厄介なので、「後追い練習用」の音源も公開することにします。
最新版のマビノギMML演奏音源から、後追いパート2つを除外し、重ねるタイミングの目印としてメトロノーム音を入れたものです。
メトロノームのカッカッという音が8拍ぶん鳴る箇所が2つあります。8拍めのウラのタイミングで後追いパートが始まれば成功です。このとき、操作そのもののラグと、バフスキル発動から演奏音が鳴るまでの遅延とを考慮する必要があって、それを確かめる為にも、本番前に(農場などで)これを聴きながらタイミング取りの練習をするわけです。
1回目のタイミングは、ピアノが高音で「チッチッチッ……」と鳴るのが目印です。2回目のタイミングは覚えるしかありません。1回目から2回目までには30秒以上の間隔があるので、アンコールスキルで幻想のコーラスのクールタイムをリセットする必要はありません。
1回目の後追いは女声幻想コーラスとともに女声も1小節ぶんだけ出します。低音でつぶやいているようなフレーズだけ鳴らしてすぐにバフスキルを中断します。直後のフレーズが「o3l8v15bar2.」になっていて、bは女声幻想コーラスでは鳴りますけれど女声では鳴りません。その次のaが鳴るので、このaをなるべく鳴らさないようにします。ちなみに初代バージョンでは1オクターブ下にしていたので、bも鳴ってしまいます。すこしでも時間の猶予がほしいと考えて、最新版ではここの部分を1オクターブ上げる形にしました。このように、ふつうの音楽制作の範囲では考慮しなくていいようなことの為にフレーズの変更をすることもあるわけです。
2回目の後追いは、1小節経つとフルートAの調律音が鳴ってしまうので、こちらは幻想コーラスが発動したら即中断します。中断したあとは曲が終わるまで手持ちぶさたになるので、(演奏会などの場では)踊るなりなんなりしてムード作りをします。
曲のあらまし
2015年11月作曲。踊れるミニマルテクノです。
ミニマルと呼ぶには展開がちょっとめまぐるしいですけれど、マビノギMMLの字数制限のなかでつくろうとすると、どうしてもコンパクトな長さでまとめることになります。実験作でもあるから、MMLの節の記述がだいぶ長くなりました。
Huge Building Costs(莫大な建設費)というへんな名付けをしています。こういうタイプの曲はタイトルをつけるのが難しく、困ったり焦ったりして、てきとうな(てきとうに)言葉を見つけてあてがうわけです。結果的に意味深になれば、それもまたよし、です。
作品データ
- 曲名表記
- Huge Building Costs
- 曲名かな書き
- ひゅーじ びるでぃんぐ こすつ
- 作曲
- シラベル
- 発表日
- 2015年11月28日
関連リンク
- ほかの楽曲紹介ページ(ランダムリスト)