けむり

シラベル作詞・作曲「けむり」の紹介ページです。

宅録・DTM

歌入り音源

動画

2024年7月30日公開。

「けむり」コリモセーズ/シラベル (2024-07-30) - YouTube(外部リンク)

説明

2024年の6月から7月にかけて制作。1日でおおまかに作曲して、あとは試作を重ねていく過程でイントロをつけ足したり間奏のフレーズを練ったりしていきました。

6月27日、試作段階の音源を、ミスキーサーバーの「おとすきー」に載せました。この時点では、歌詞もタイトルもまだ決まっていませんでした。そういうわけもあってオフボーカル版です。

6月時点では、ただつくっているだけという感じで、あまり気持ちが乗れていませんでした。7月半ばごろ、これまでの歌入り音源(とこれから予定している曲)と並べてラララで唄ってみたら、曲自体はこのまま仕上げていけばよさそう、ほかの作品との整合性も問題ない、とようやく良い感触を得ました。あとは歌詞がそれらの作品に拮抗するレベルになるかどうかが課題でした。

歌入り音源の発表順をアルバムの曲順とみなして、「前回ああいう曲を取り上げたから次はこういう曲でいこう」ということは、わりと毎回考えて選曲しているのですけれど、作曲段階から前後の流れを意識するというのは今作が初めてでした。「雨がやまない」、「最終列車」、そして次作と、バラード系の曲が続くことになるので、そうではない曲調で、なおかつお互いに通底するなにかが歌詞に滲んでいるような作品を「最終列車」の次に挟みたかったのです。そういう背景事情もあって、ほかの曲との兼ね合いをいつも以上に気にしていました。

歌詞とタイトルが決まってからは、連日エレキの録り直し。今作のおおきな課題はとにかく歌詞とエレキの演奏に尽きました。前日より良いテイクがひとつも録れなかった日は、みじめなものです。イントロの1音目の響きが納得いかずに何度もやり直すような調子で、レコーダーの録音ボタンを数百回は押しました。――結局、いろんな日のテイクをつぎはぎしてミックスしました。

ちなみにわかるひと向けにセッティングをかんたんに書くと、プリアンプ系のエフェクトをクランチ(アタックが軽く歪む)に、エレキ(レスポールタイプ)のピックアップの音量つまみはリアのみの10、音色のつまみは6前後で、間奏などのソロのところでは10に上げたテイクを使っています。ちょっとキンキンした感じの、グループサウンズの時代っぽい音にしようとしました。エコー類はミックス時に加えました。

歌唱も数テイクのつぎはぎ。収録中、唄っていてなにか引っかかりを感じて、すぐさま歌詞を微修正することもありました。最後に録音したハモりのパートは、フレーズをサッと決めてパッと1、2テイクだけ録って、そのまま使いました。まさに、録音とミックスと曲づくりを行ったり来たりしていた感じです。

アコースティックギターのパートは、どっちみち音量抑えめでミックスするから、ということで比較的気軽に弾きました。リズム感だけ注意しました。

ドラムとベースは、MIDIデータを打ち込んでサウンドフォントで鳴らしました。こちらも、試作のたびに音色選びやデータの調整を重ねました。ほかのパートの録音のガイドトラックでもあり、テンポのゆらぎも、MIDIデータにもともと仕込んでいました。


制作に使うPCが新しくなって、動画づくりも楽になりました。10分くらいかかっていたエンコードも1分か2分で済むようになりました。あまり動きをつけない編集であり、べつにカクカクしていても不都合ないから、いままでフレームレート10fpsでつくっていましたけれど、今作から30fpsに変更しました。

歌詞

なんにもしたくない  いまさら意味もない  分厚いノートには  一途な日々の夢  ちからが及ばない  生身の姿では  もうじき牙をむく  路上の冷たさに  いつの日か拓ける道だと  とぼとぼ歩いて架空の迷路  歳月がけむりと失せ果て  ちいさな想い出残しただけ  ラジコン飛んでくる  みんなで銃を撃つ  茶番に穢された  命の使いみち  いまもまだ焼き棄てられない  ノートを開いて余白をさがす  ざわついたこころのうしろで  いつかのあこがれ闇を灯す  火の粉ふる瓦礫に阻まれ  じたばたもがいて破れたノート  なにもかもけむりになるだけ  ちいさな想い出もろとも舞いあげて

曲のあらまし

ちかごろ好んで聴いている、1960年代のグループサウンズっぽい曲調を目指した作品です。

「宅録・DTM」の節にもいろいろ書きましたけれど、これまで歌入り音源として発表した曲のなかで、初めて〈アルバムの流れに沿った1曲〉という前提で作曲しました。当初は、もっと疾走感のある激しい曲をそこにあてがおうとして、苦悩を吐露するような歌詞をつけて、音源の試作を進めていたものの、どうもうまくいかず、いまのわたしはそういうタイプの歌には気分が乗らないとわかり(演奏も難しいし)、そちらはお蔵入りにして、もっと自分がやりたい音楽に忠実になるべし、ということでこの曲をつくり始めました。2024年6月から7月に作詞作曲。

作品データ

曲名表記
けむり
曲名かな書き
けむり
作詞
シラベル
作曲
シラベル
発表日
2024年7月27日