森のくまさんと山の音楽家
童謡「森のくまさん」と「山の音楽家」をメドレーにした、マビノギMML編曲の紹介ページです。
MML
マビノギ用MMLとその演奏音源を公開しています。
フリースタイルジャム専用の合奏譜。「フリースタイルジャムのための森のくまさんと山の音楽家」と題したアレンジ作です。
フリースタイルジャム合奏
- MMLの最終更新日
- 2024年6月27日
- 演奏音源
-
演奏で使われる楽器は毎回変わることになります。この音源は一例です。冒頭約5秒間の無音部分はカットしています。
- 演奏時間
- 約3分30秒
- 備考・注記
- フリースタイルジャムで演奏します。ジャム主催者がシロフォンを受け持ち、メンバー4名は指定の楽器と譜面で、そのほかの参加者が(空き瓶以外の)任意の楽器で参加します。
- 現仕様との適合性
- 対応済み
- 楽譜
- シロフォン(フリースタイルジャム主催者譜面) (文字数:1227・802・627)※歌パート除外で入力
- ウクレレ (文字数:1198・752・499)
- レ音の空き瓶 (文字数:1194・793・497)
- ラ音の空き瓶 (文字数:1185・696・475)
- ピアノ (文字数:1213・801・498)※歌パート除外で入力
演奏音源は、16人で弾いていると仮定して残り11人ぶんの楽器を加えています。その内訳は以下の通り。入手しやすい楽器を中心に、なるべく聴き心地がよくなるよう選びました。
- リュート
- マンドリン
- ホイッスル
- シャリュモー
- フルート
- ロンカドーラ
- チューバ
- リラ
- チェロ
- チューニングフルート
- 小太鼓
参考音源
フリースタイルジャム専用合奏のからくりをわかりやすく示す為に、楽譜を持った5人だけで演奏した場合はこうなる、という音源も載せました。上掲の「テイクA」から自由参加の11人ぶんを省いたミックスです。
すこし前の版
64bit改変より前、MusicQ以降の時代の録音です。2021年7月3日の演奏会で弾いたときの(自分の環境で鳴っていた)演奏音を記録したものです。使ったMMLも現在の版とすこし異なります。
処理落ちかなにかのせいで、ところどころ音飛びやノイズがあったので、取り除けそうなところだけ手作業で除去しました。パンポット(左右の定位)も途中で動きます。
MMLにミスがあり、イントロのフレーズが数音抜けています。また、終わりの手前(3分10秒あたり)は、2024年版では打楽器が鳴らないように修正しました。そのままでもよかったかも。
説明
フリースタイルジャムの仕組みに特化したMML作品です。2016年12月のMusicQ改変とともに、フリースタイルジャムが実装され、それから1ヶ月足らずのうちに初演しました。フリースタイルジャム専用のMMLを書くときの制約などは、マビノギのフリースタイルジャムによる演奏のページにもくわしく書いています。
ウクレレで鳴らすメロディを追いかける形で、自由参加者の楽器の音が一斉に鳴ります。ジャム主催者が受け持つシロフォンパートの〈和音1・和音2〉パートに入れたフレーズです。これを〈メロディ〉パートにふつうに入れてしまうと、打楽器、とくにシンバルの音がひたすらうるさくなってしまうので、それを避けるように音符を配置しています。〈メロディ〉パートに一切なにも入れなければ安全ですけれど、それだとつまらないから、太鼓類は鳴らずシロフォンなら鳴る音域(オクターブ番号0の〈ラ〉から〈シ〉)の音符を活用しています。アクセントをつける為に、ところどころで太鼓類が出てくるようにもしています。
イントロのシロフォンのフレーズは、シンバルが加わるとうるさくなりそうですけれど、音長を短くすることで多少の対策をしています。イントロの時点では参加者がまだ少なく、シンバルが加わっている確率も低いだろうという想定も込みです。また、〈メロディ〉パートにNコマンドの音符を(手作業で)わざわざ入れているのは、打楽器(とくにシンバル)の音量を下げる為です(マビノギMMLのNコマンドのページ参照)。2024年版で調整した部分です。シロフォンも打楽器なので、なんでもかんでもNコマンドにするわけにもいきません。
この作品をつくった当時は、たくさんの楽器で大音量を出すと音割れしたので、音量の加減に気をつける必要もありました。64bit改変後は、音割れは気にしなくてよくなったし、音量もやや小さくなりました。その仕様に合わせて、2024年版では全体的に音量指定を底上げしました(ピアノが「歌パート除外」をぎりぎり要する微妙な文字数になってしまったのはその影響)。
フリースタイルジャムの演奏に関する知見もそれほどなかったころの作品なので、「歌声の場合、小文字のoコマンドは、o4からo8までにかぎり、マイナス2される」などの不思議な仕様も当然知らず、その影響で女声・男声が(たぶん意図せず)鳴ってしまう箇所があります。この作品の場合はたまたま、これはこれでよし、ということであえて直していません。
今作で特筆しておきたいのは、フリースタイルジャム中に起きるミニゲームのタイミングに合わせて、メロディが小休止するようにしている点です。ミニゲームの間隔は10秒少々で、均一なテンポでふつうに音符をならべても、なかなかぴったり合いません。何度も実際に弾いてみながら、音符をずらして補正したような覚えがあります。なかなか文章だけでは伝えづらいところですので、実際にゲーム内での演奏で、曲展開とミニゲームのタイミングのシンクロ度を体感していただければと思います。64bit改変後、演奏開始のレスポンスがよくなったぶん、このタイミングのほうも変わったのでは、と不安でしたけれど、おおよそ問題なさそうです。
演奏が終わるまでに、ミニゲームは20回発生します。
シロフォン以外の4人ぶんの譜面は、ふつうの合奏とあまり変わりません。ただし、16人超の参加でこれらのパートの音が聞こえなくなったら、という事態に備えて、ベースをウクレレとピアノの両方で受け持っているところが一部あります。とはいえ、やはりウクレレかピアノどちらかが消えると一気に寂しくなります。ただしそれも昔の話、64bit改変後のいまは、おそらく16人超になってもパート消失を恐れることはなさそうです。
のちに手がけたフリースタイルジャム用MMLでは、自由参加パートで鳴らすフレーズをオクターブ違いで重ねておくことで、楽器ごとの発音音域の差を吸収する、という小技も取り入れていますけれど、まだ今作ではそういうコツまで把握できていなかったと思います。結果、バイオリンやチェロなどが参加しても、あまり音が鳴らずに活躍できない、という譜面になってしまっています。「歌パート除外」のない時代だったから、文字数の都合で入れたくても入れられなかった面もあったのかも。2024年版で後半にすこしだけ(「アルプス一万尺」のメロディが出てくる箇所など)、オクターブ重ねをつけ加えてみました。
ドラムが実装されるより前の作品なので、当然ドラムの参加は想定されていませんでしたけれど、さいわいドラムが加わっても破綻しません。というより、全体を通してあまり鳴るところがありません。歌声の出番もごく一部です。
曲のあらまし
「森のくまさん」の原曲はアメリカ民謡、「山の音楽家」の原曲はドイツ民謡です。日本でも、ゆかいな歌詞がつけられた童謡としておなじみです。途中、すこしだけ「アルプス一万尺」に寄り道しています。これもアメリカ民謡由来です。
この編曲作品は、オンラインRPG『マビノギ』の演奏システムのひとつ、フリースタイルジャムを前提条件としてつくりました。それで「フリースタイルジャムのための森のくまさんと山の音楽家」と名づけています。自由参加のパートが活きるよう、メロディが掛け合いのように反復される曲を選びました。演奏者と聴き手との垣根をどうにかして取り払いたいと思って取り組んだ今作での経験が、のちの「きよしこの夜」や「インフレ大宮殿」などにもつながっていきます。マビノギのサービスが終わったら、このような試みを理解してもらえるすべもなくなるわけですけれど、それでもすこしでも記録を残しておきたい、と思いながら記事を書いています。
当サイトに載せるにあたって、「きよしこの夜」と同じく、ページタイトルと作品データは、一般にわかりやすいように「フリースタイルジャムのための」を省きました。メドレー作品なので、「森のくまさんと山の音楽家」で1曲として載せています。(将来、片方の曲だけを単独でアレンジした場合は、また別のページをつくることになるかも。)
作品データ
- 曲名表記
- 森のくまさんと山の音楽家
- 曲名かな書き
- もりの くまさんと やまの おんがくか
- 作曲
- アメリカ民謡(森のくまさん)、ドイツ民謡(山の音楽家)
- 編曲の発表日
- 2017年1月6日
関連リンク
- ほかの楽曲紹介ページ(ランダムリスト)