Iターン・Uターン

シラベル作詞・作曲「Iターン・Uターン」の紹介ページです。

宅録・DTM

歌入り音源

動画

2022年3月12日公開。

「Iターン・Uターン」コリモセーズ/シラベル (2022-03-12) - YouTube(外部リンク)

説明

歌入り音源の8作目です。

前作の「そのさきたちつてと」とおなじく、アコースティックギター、ボーカル、シンセサイザーを、ICレコーダーのマイクで録音。それぞれ1テイクのみを使って、切り貼りなし。

2021年から何回か、試し録音をしていました。その時点でのギターは、ふつうにピックでじゃかじゃかとコードストロークするパターンでした。

2022年2月に、ふと、打弦をまじえた指弾きでやってみたら、好感触だったので、これでいってみようと思いました。それから何度か録音に挑むのですけれど、ちっともうまく弾けません。慣れないコードフォームを取り入れたせいもあって、最初の数小節さえつまづくことが多いし、打弦によって指に擦過傷もできるし……。ところがある日、あれれっ、と思うくらいに楽に弾けたのでした。この音源で使っているテイクは、その日のものです。楽になった、というだけで、うまくなったわけではありませんけれど、それでもOKテイクになりそうな録音ができたので、気が楽になって、その日のうちにボーカルも入れました。歌は楽しんで録音できました。

間奏のフレーズの為に、シンセサイザーも入れました。マビノギMMLのバージョンのチェロパートをほとんどそのままなぞりました。間奏や後奏はフィドルをイメージしたフレーズで、かなり速弾きです。わたしの指では弾きこなせません。しょうがないので、1オクターブ低い音で、半分のテンポで演奏して、その録音を2倍速でミックスしました。

自分のスキルと空間の鳴りをなるべくありのまま偽らず、という方針でここのところずっと取り組んできましたから、そういう意味では、この〈ゆっくり録音〉はズルいのですけれど、それでも指弾きのほうが、MIDIデータで賄うよりはおもしろいと思うのです。

ほんのおまけ。間奏部分のみ抜き出して、ほかは無加工そのままの、シンセの演奏をメイキング資料として載せます。公開音源とは別のテイクです。なんだか眠気を誘います。

Iターン・Uターン_Making_2022-03-10_keyboard-solo.m4a[AAC]

シンセサイザーとはいっても、ボタン操作もままならないほど古くなった機器なので、音色づくりに凝ることもできませんし、どういう音を鳴らせば最善かを探ることもできません。あくまでライブ感が欲しいだけで、豪華な音が鳴らしたいわけではないのですけれど、あんまりチープすぎてもがっかりするし……このへんがなんとも不自由なので、今後どうにかできれば。

音源の内容だけでいうなら、ギターと歌を録音した日と、シンセを録音してからミキシングを終えるまでの2日と、あわせて3日しか要さなかったことになりますけれど、もちろん試作段階のぶんもいっぱいあるので、けっこう長い道のりだったなあというのが実感です。

動画をアップロードしているときに、思わぬ災難に見舞われました。それで思うことがいろいろあるのですけれど、まだ詳しく書けません。

MML

マビノギ用MMLとその演奏音源を公開しています。

7人合奏

2017年3月14日版の7人合奏。一部のパートのMMLは、64bit改変に対応した2023年12月1日版も、TXTファイルだけ載せました。

演奏音源

冒頭の調律部分を含みます。

Iターン・Uターン_MabiMML.m4a[AAC]
演奏時間
約4分25秒
並び順
前列左から、リラ・リュート・フルート・チェロ・マンドリン。後列左側にミ音の空き瓶。後列中央に小太鼓。(配置図に「6人」とあるのはミスです。ちなみに、昔は小太鼓なしの6人合奏でした。)
備考・注記
小太鼓・ミ音の空き瓶は省略しても、それなりに成立します。
現仕様との適合性
2023年12月1日版で対応済み
楽譜
  • フルート (文字数:1200・799・499)
  • リュート (文字数:1199・800・499)
  • マンドリン (文字数:1198・800・500)
  • リラ (文字数:1198・800・372)いまは下の「リラ(新)」を使うほうがいいかもしれません。
  • チェロ (文字数:1200・792・499)いまは下の「チェロ(新)」のほうを使ってください。
  • 小太鼓 (文字数:1117・0・0)
  • ミ音の空き瓶 (文字数:1200・800・500)

現仕様に対応・2023年12月1日版(この2本以外は変更なし)

サウンドクラウド投稿版

演奏内容は同じです。

当サイト内にも、サウンドクラウド全曲入りプレイリストを置いています。

説明

チェロは、2023年版の新しい譜面でなければ正しく鳴りません。リラのほうはどちらでも問題ありません。これらの差し替え譜面についての説明を書きます。

従来の(2017年版の)チェロ譜では、「〈メロディ・和音1・和音2〉のいずれかでノートオフすると、おなじ高さで重なっているほかの音符もそこでノートオフする」のを前提とした書きかたをしていました。このような同音重ねの音符の鳴りかたが64bit改変後に変わってしまって、いまの環境で弾くと音符が伸びっぱなしになってしまいます。この手の工夫は、仕様変更に弱いものです。(このあたりの話はマビノギのアップデートによるMML演奏への影響のページにまとめています。)

そういう箇所の音符のノートオフ位置を直したのが、2023年12月版です。直すとどうしても文字数が増えるのですけれど、いまは「歌パート除外」機能があるから多少増えても問題ないし、それならついでにと、発音の長さや装飾音など、表情づけにかかわる手直しをしました。とくに、モノラルで聴くことになりやすいいまの仕様だと、間奏のチェロが埋もれぎみになる気がしたので、やや音量を上げ、アタックがくっきり聞こえるような調整をしました。

リラ譜のほうは、単純に音量を1上げただけです。(64bit改変後、アタックの部分がわずかに欠けるようになって、引っ込みぎみな響きになったので、すこしだけ音量を上げるほうが昔のバランスに近くなる傾向があるように感じます。)合奏で弾いてみたところ、モノラルならこのくらいがちょうどいいかなとも思いつつも、こちらを正式なバージョンにしよう、とまでは決めかねています。

歌詞

帰ろうとは考えず 都会に出たのに  「町役場 ひと足りん」と 話聞かされて  Iターン者も Uターン者も思いはそれぞれにある  母の手も父の背も ススキが揺れているようで  風だけが懐かしく 町をなでてゆく  出稼ぎのアジア人 コンビニの灯り  「自動車道便利じゃろう」 羽振りよかった大地主  成金社長 大きいシャボン はじけてやっと目が醒めて  くどくど空洞化の 落胆と悲嘆並べてばかり  魅力のない町に Iターン Uターン根付くだろうか  自分ちで食べるだけ 賄えればいい  専業では暮らせない 手つかずの畑  空 サンシャイン たくさん写真 撮り歩く観光客  もみじ狩り 山菜狩り する間もないこの暮らし  かすかすの過疎化を ○○[まる]タン ××[ぺけ]タン 救いたまえよ  マスコット招き猫 Iターン Uターンいざなう  勉強のできる子は 親元を離れ  スポーツのできる子も 遠い高校へ  母校はもう受験者も いなくなり役目終えた  月夜のシャドウ 廃校舎の 歴史を弔うように  願いだけがやるせなく 町をかけめぐる  さまざまに歳月が 町を塗り変える  Iターン者も Uターン者も思いはそれぞれにある  高齢者の町は斜陽 子らの声は残らない  もうすぐ冬が来る 雪にうもれる  生まれ変わるまで 陽射しを待ちながら

楽譜

メロディ譜です。

(2022年10月9日更新。こまかい修正、レイアウトの調整をしました。)

「Iターン・Uターン」の楽譜・1ページ目
「Iターン・Uターン」の楽譜・2ページ目
「Iターン・Uターン」の楽譜・3ページ目

曲のあらまし

マイク・オールドフィールドがつくった「Moonlight Shadow」という洋楽曲のコード進行を下敷きにして、できるだけシンプルで[つよ]いメロディを志向して書いた作品です。2016年9月に作詞作曲。2015年10月時点で構想の跡がありました。

過疎にあえぐ、いわゆる中山間地域の町のようすを淡々とつづる歌詞です。わたし自身は都会育ちなので、聞いた話と想像とで書きました。

作品データ

曲名表記
Iターン・Uターン
曲名かな書き
あい たーん ゆー たーん
作詞
シラベル
作曲
シラベル
発表日
2016年9月24日