よつば
シラベル作詞・作曲「よつば」の紹介ページです。
宅録・DTM
2021年・歌入り音源
動画
2021年9月5日公開。
説明
歌入り音源の4作目です。
2021年7月から何回か録音、試作。8月終盤にようやくOKテイクがそろい、ミックスを仕上げました。
ボーカル、アコースティックギター、パーカッション、いずれもICレコーダーの内蔵マイクでステレオ録音しました。ベースのみ、MIDIデータとサウンドフォントを用いました。
パーカッションは、ペットボトルマラカスです。小ぶりのペットボトルのなかに、こまかくちぎって丸めたアルミホイルの粒を入れた、手製の楽器です。
今回、リバーブなどの空間系エフェクトを使わずに仕上げました。録音した音を最大限尊重しよう、という考えが理由のひとつにあります。もちろん、そういうエフェクトがあってこそできることもあります。たとえば前回の「きゅうりの酢の物」は、エフェクトをかけて遊ぶ、という方向に思いきり振ったわけです(思いきり、というわりには地味めでしたけれど)。
ギターやマラカスの音は、パンポットで左右に振ったのではなく、録音時点で左右の位置に寄って演奏しました。ボーカルも若干寄ってしまっています。ミックスの際のおもな作業は、イコライザーとエンベロープの処理。イコライザーも、そんなに複雑な上げ下げはしていません。
試作音源いろいろのページに載せている「ヒノキジャム」シリーズとおなじように、ほとんどそのままでミックスしてもちゃんと成立するなら、それでいいはずです。ただ、そういう素っ裸の音を「デモテープのレベル」の音と軽視するひともきっと多いでしょう。自宅で録音するかぎり、豊かな音響は望むべくもないので、リバーブなどでお化粧して「それっぽくする」のがおそらく一般的です。そして、お化粧した音が氾濫して当たり前になればなるほど、こういう「デモテープっぽい音」への渇望が生まれる……なんてこと考えているひとはそんなに多くないかもしれませんけれど、少なくとも制作者としてのわたしは、豊かな音響のスタジオで生まれる音楽(の亡霊)よりも、生活の場に根ざす音楽のありかたに意識を強く向けているところです。また、そうせざるを得ないのが現状でもあります。もちろん、ICレコーダーの内蔵マイク程度では限界があるし、録音方法を突き詰める努力が必要なのですけれど、先立つものがないと実践もおぼつかないのです。
左右のギターの録音は切り貼りなし、マラカスは1箇所だけ別テイクに差し替え、ボーカルは2テイクを数ヶ所で切り貼り。
アコギ2本で伴奏する場合に、それぞれのカポタストの位置を変える、というよくある手法を使いました。左側が2カポ、右側が7カポ。
2023年・歌入り音源
動画
2023年4月29日公開。
説明
2023年4月24日から5日間で制作した音源です。4月28日はよつばの日、とかなんとかいって公開しようと目論んだものの、1日遅れての公開となりました。
2021年につくった音源と、アレンジに大きな違いはありません。なら、なぜつくり直したのか、と思うかたもいるかもしれません。べつにつくり直したわけではなく、2021年版は2021年の「よつば」、2023年版は2023年の「よつば」、ということです。もちろん初出のバージョンには、初出だからこその重みがあります。なんといえばよいか、おなじ曲でもライブバージョンがいくつもあって、それぞれちょっとずつ違う、というようなものです。できることなら毎月毎月、新録したいくらい。
構成は、リードボーカル、後半に出てくるハモりのパート(左右で2本重ね)、アコースティックギター、クラシックギター、ペットボトルシェイカー、そしてカスタネット(2本重ね)。クラシックギターなんてどこにはいってるの、と思われるかもしれません。実は、5度下げチューニング(6弦をA、5弦をD、4弦をGに)したクラシックギターでベースパートを弾いています。ベースを持っていないので代用です。前回のベースはサウンドフォントで賄ったから、今回はぜんぶ自分で弾くことにしたのでした。
ベースだけは、数小節ずつ録音して、その断片をつなぎあわせたのですけれど、ほかのパートはすべて切り貼りなしです。アコギのミスタッチもけっこう目立ちます。前回よりこぢんまりと聞こえるかもしれませんけれど、ライブ感というか親密な雰囲気というか、そういうのが前回より濃く出ればいい、という考えで仕上げていきました。
前回入れていなかったハモりパートを、すこし添えました。右側・左側の位置でほぼおなじフレーズを唄って、ふたつを重ねることで、響きをぼやかしています。
シェイカーのほかにもパーカッションを入れようということで、右側やや遠めの位置でカスタネットを叩きました。宅録に使っている楽器や機材の紹介のページのほうでは「そのへんの日用品をカンカン叩いても代用できる」などとひどい紹介をしてますけれど、音を鳴らす為につくられた楽器を使うほうが、扱いが楽なのはもちろんです。カスタネットが使いたい、というのではなく、一度使ってみようかな、という程度の考えで取り入れました。単純にミックスしても、どうにも貧相だったので、2テイクを重ねることにしました。重ねたほうがリズムの乱れも目立たなくなりますし。ちょっと指パッチンみたいにも聞こえます。
前回より音が籠もっていない(高音域成分が多い)のは、使っているレコーダーの違いによるものです。
MML
マビノギ用MMLとその演奏音源を公開しています。
7人合奏です。
7人合奏
- MMLの最終更新日
- 2023年5月6日
- 演奏音源
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64bit改変より前の演奏(2020年3月22日版のMML)。冒頭の調律部分を含みます。
- 演奏時間
- 約4分30秒
- 並び順
- 後列左から、リラ・ホイッスル・リュート・ロンカドーラ・マンドリン。前列中央に、女声A・女声B。
- 現仕様との適合性
- 2023年5月6日版で対応済み
- 楽譜
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2023年5月6日版
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旧・2020年3月22日版(いまは非推奨)
サウンドクラウド投稿版
演奏内容は2020年3月22日版と同じです。
当サイト内にも、サウンドクラウド全曲入りプレイリストを置いています。
説明
2023年の64bit改変により、ロンカドーラの音色のリリースが極端に短くなりました。このMMLでも、ごく短い長さの音符でマラカスかシェイカーっぽい音を表現していたのが、もう以前のように鳴らせなくなり、すこし音符の長さを伸ばすなど調整を加えましたけれど、マラカスというよりはペダルハイハットみたいな音になってしまうのが残念です。ほか各パート、テンポ前の無音音符が不要になったので休符に置き換えたり、曲の末尾に無音音符を置いたりと、改変後の仕様にあわせました。そのついでに、テンポ指定もわずかに変えました。歌入り音源での唄いかたに準じて、女声の最後に音符を足しました(「ふー、うう」の「うう」の部分:作曲当時にはなかったフレーズ)。以上が2023年版のMMLの変更点です。
歌詞
ほかのみんなとそろわない 葉っぱ持てあまして隠してた 摘みとられるさだめなんてつまんない ありのままのめずらしさで弱ったら 秘密の深さにみっしりしずめた いいこと やなこと 風で散らそう ほたるみたいな街あかり 葉っぱ隠す闇は薄くても 低い空に浮かぶ月が笑ってた 満ち欠けにもかまわないで光ってた 夜を自由と呼べば よつばのクローバー あなた 日なたが似合うはず 月が云う ゆっくりプロペラ回りだす そっと朝の風に乗せてみる 蔓からめる仲間ふえた よかったなあ すこし早く勇気出せば よかったなあ ひとつめ、ふたつめ、みっつめ、シロツメ いつかいくつか 花に育つ 葉っぱそれでもまだ隠しがち 庭のかげで 道のよこで 原っぱで こんなふうにそよぐ草に出逢ったら 届けものはどちら よつばのクローバー きれいな器 いくつある ひとつめ、ふたつめ、みっつめ、シロツメ 涙 花びら ここへどうぞ
楽譜
メロディ譜です。2021年9月5日掲載。
「よつばのクローバー」の「クロー」をひとつの音符に乗せてますけれど、直前に16分音符を足すような形で「ク」を発音するのが、いちばん唄いやすいかもしれません。
(2022年10月9日更新。フラットが抜けていたのを修正。ほか、レイアウトの調整をしました。)
曲のあらまし
生きづらさはついて回るけれど、どうにかこうにかやっていけそう――。一般に幸運の象徴として親しまれている、よつばのクローバーを、マイノリティ(少数者)に見立てた上で、あくまで牧歌的・童話的な言葉で歌詞を書きました。
何年経とうと古びない歌、気張らず口ずさめるような歌にしたいという考えがありました。さわやかで愛らしい作品になりました。2018年5月作曲。つくりかけのままだった歌詞は2020年3月に完成。
当サイトのファビコンのデザイン「よつばと月」は、この曲にちなんだものです。
作品データ
- 曲名表記
- よつば
- 曲名かな書き
- よつば
- 作詞
- シラベル
- 作曲
- シラベル
- 発表日
- 2018年5月26日
関連リンク
- ほかの楽曲紹介ページ(ランダムリスト)