白銀カーペット
シラベル作詞・作曲「白銀カーペット」の紹介ページです。
宅録・DTM
歌入り音源・2024年
2024年4月9日に、オムニバスアルバム『Four colors』の1曲として配信開始。
動画
わたしが投稿した動画ではなく、「YouTube Music」が配信作品ごとに自動生成した「アートトラック」です。
説明
次項に載せている、2023年版のリミックスともいえる内容です。リードボーカルを新録し、ドラム、ベースパートのトラックも音色を変えてつくり直し、カスタネットの演奏と、シンセサイザー系の音色のパートを加えました。末尾に、フリーのサンプルを使ってウィンドチャイムを足しました。
シンセサイザー系のパートというのは、「MML」の節に載せている作品でいうとシロフォンパートにあたり、ランダムめいたアルペジオをきらきら鳴らしています。2023年版ではあえて省きましたけれど、せっかくだから、今回は入れてみました。
2023年版より良いものを、という狙いはなく、微妙なさじ加減で、こちらはちょっとだけ派手めに、ちょっとだけ賑々しく、という違いをつけようとしました。
もちろんボーカルは、前より上手に唄いたいと思って取り組みましたけれど、なんかあんまり変わりませんでした。まあ、変わりすぎても困りますしね。録音のしかたも前回とおなじです。なお、多重コーラスのほうは2023年版のテイクです。
カッカカカッカカ、と打ち鳴らすカスタネットは、うた録りの直後に録音したものです。ミックスしてみると、思ったよりうまくいきました。2023年版では、ドラムパートの一部として打ち込みで表現していた部分でした。
『Four colors』には、ほかに「最終列車」、「舞いあがり降りつもる」も収録されています。
歌入り音源・2023年
動画
2023年3月4日公開。
説明
2023年1月から2月の録音。前年12月の作曲段階から試作を重ねていました。
リードボーカルも、バックの多重コーラスも、アコギも、ポータブルレコーダーの内蔵マイクでステレオ録音しました。
「善よ急げ」のときにはあと一歩という感じだった、アコギのストロークのザクザクした音がようやく得られたのが収穫のひとつでした。録音のしかた自体は、前よりむしろ雑なくらい。ピックの違いがけっこう大きいのかもしれません。2テイクを数ヶ所でつぎはぎしました。
エレキは、エフェクターを通さない音(プレイントーン)で収録して、ミックス時にディレイなどをちょっとつけました。複数のテイクを重ねて鳴らしています。
ドラムパートとベースパートは、(MMLをもとに)MIDIデータでつくって、フリーのサウンドフォントを用いて鳴らしました。
コーラスは、部分ごとに繰り返し唄ったり、通しで唄ったりと、たくさんのテイクを録音しておいて、上中下それぞれのパートごとに4つのテイクを選び抜いて重ねました。つまり上中下あわせて12本ぶん。おなじ音高の声をこのようにいくつも重ねると、生々しさが薄れたふわっとした響きになります。スマホのチューナーアプリで声のピッチを確認しながらの録音でした。声が震えがちなのは(別項に載せている)試作音源のときから進歩せず。
リードボーカルは、3つのテイクのつぎはぎ。いまのところ、いちどきに数テイクを通し録音して、いずれかのOKテイクを基準に、だめな箇所をほかのテイクに差し替えて1本にまとめる、というやりかたが一番てきぱきと作業できるようです。すべてが完璧なテイクが一発で演奏できれば理想ですし、それに越したことはないのですけれど、いくつかこれまでつくってきて、いや、つくる前から、自分の力量を思い知っていますからね。
(あとの項に載せている)試作音源や、マビノギMML版のほうでは、ランダムめいたアルペジオをきらきら鳴らしていました。こちらの音源では、とくに必要だと感じず、ギターの邪魔になりかねないとも思ったので、そういう音は入れないままにしました。2024年版では入れました。
歌入り音源が、2022年8月の「善よ急げ」、9月の「不在の秋」以来、しばらく発表できず、だいぶ間が空いてしまいました。10月の「コリモセーズ/シラベルのうた 第1集」の販売でちから尽きたのでは、と思われることのないよう、なるべくコンスタントに出していって、第2集につなげていくつもりです。
試作音源
試作音源いろいろのページにて、2022年3月2日に公開したものです。以下の文章も、そこに載せていた内容をそのまま持ってきました。この試作品をもとに、歌ものとして曲構成をふくらませたわけです。
とにかくなにかネタをつくろう、肩慣らし、という程度の気分で、シンセサイザーの演奏を2月28日に録音。次の日にアコースティックギターを加え、それらのミックスを聴きながらボーカルパートを録音。ペットボトルシェイカーもささやかに鳴らしています。すべてICレコーダーのマイクでの録音で、シンセサイザーも、ラジカセのスピーカーから出した音です。
シンセサイザーの音色は、ほぼプリセットそのまま。ずぼらなコード弾きでも間が持つ、ディレイつきのタイプ。メトロノーム代わりに、アイフォーン附属の音楽制作アプリでリズムループを鳴らしています。このドラムの音、結果的にちょっと似合わないというか邪魔っけになってしまい、かといって消せないので仕方なし。出たとこ勝負でつくると、そういうこともよくあります。(シンセサイザーにもリズムマシンあるでしょ、と思われるかもしれませんけれど、とにかくもうぼろぼろでボタンも壊れているから、シンセサイザーで細かい作業はほとんどできません。)
白玉で(長い音符で)、和音を「ハー、ハー」とハモる、多重コーラスの練習作のような位置づけになりました。「不在の秋」でも、メロディを3声でハモりましたけれど、こちらは、伴奏としてうっすら乗せるタイプの多重コーラスです。こういうの好きなので、今後も取り入れられそうな曲では試していきたいところです。3パートを各2テイクずつ、合計6声重ねています。もうちょっとおおげさに左右に寄せて録音したほうがよかったかも。直線的に発声しないと響きがすっきりしないんですけれど、訓練が足りないから、どうしても震えが混じってしまいますね。
MML
マビノギ用MMLとその演奏音源を公開しています。
10人合奏です。
10人合奏
- MMLの最終更新日
- 2023年10月1日
- 演奏音源
-
2023年3月12日時点(4月の仕様変更の前)の演奏。冒頭の調律部分を含みます。
- 演奏時間
- 約4分50秒
- 並び順
- マンドリンとリラがそれぞれ両端に。チューニングフルートABCもそれぞれ両端と中寄りに散らばって。
- 備考・注記
- 要チューナー
- 現仕様との適合性
- 2023年10月1日版で対応済み
- 楽譜
- チューニングバイオリン (文字数:1600・1166・737)※要チューナー。歌パート除外で入力
- リュート(新) (文字数:1600・1200・900)※要チューナー。歌パート除外で入力
- リラ (文字数:1599・1195・900)※要チューナー。歌パート除外で入力
- マンドリン (文字数:1599・1200・896)※要チューナー。歌パート除外で入力
- シロフォン (文字数:1600・0・0)※要チューナー。歌パート除外で入力
- チューニングホイッスル(新) (文字数:1470・1175・886)※要チューナー。歌パート除外で入力
- ドラム (文字数:1600・1199・898)※要チューナー。歌パート除外で入力
- チューニングフルートA (文字数:1595・1188・900)※要チューナー。歌パート除外で入力
- チューニングフルートB (文字数:1597・1197・899)※要チューナー。歌パート除外で入力
- チューニングフルートC (文字数:1599・1200・900)※要チューナー。歌パート除外で入力
-
旧・2023年3月12日版(違いのあるパートのみ)
- リュート(旧) (文字数:1583・1059・874)※要チューナー。歌パート除外で入力。※いまは正しく演奏できません
- チューニングホイッスル(旧) (文字数:1470・917・448)※要チューナー。歌パート除外で入力。※いまは正しく演奏できません
説明
リュートによるベースの8分音符刻みは、ふたつのパートで交互に4分音符を置いて表現しているので、〈同音重ね〉の仕様の変化に注意する必要がありました。それと、音の定位を(前掲の演奏音源のように)左右に振ることが難しくなったから、モノラルでもメロディが埋もれにくくなるようにしないといけなくて(このアレンジと音色だと埋もれやすい)、さりとてそんなにあちこちいじるわけにもいかなかったので、チューニングフルートの音量だけちょっと加減しました。(64bit改変で変わったことについては、マビノギのアップデートによるMML演奏への影響のページを参照。)後日談があるので後述します。
3声のバックコーラスの役をするチューニングフルートは、「アー」の母音に聞こえるように当初は狙ったものの、うまくいかずじまい。音を伸ばしたときのクセを隠す為に、トレモロで鳴らしていますけれど、あまりこまかく連打しても文字数が足りなくなるし、単純に3本とも8分音符の連打なんかにすると、わうわうわう、といううねりが全体を支配しすぎてしまうので、音符の切れ目をほどよくばらけさせるのがけっこうたいへんでした。
チューニング楽器を5本も使います。登場から6年以上経ちましたし、わたし自身はどのサーバーでも全種類持っているから、定期演奏会で楽器が足りずに弾けない事態にはなりづらいかと思っていますけれど、やはりみなさん、楽器構成を見るとすこしギョッとされるようです。
このMML合奏の初演が2022年12月24日。1ヶ月もしないうちに64bit改変があり、新仕様に合わせて調整したMMLを完成版として載せました。するとまたもや翌月に「不具合修正」があり、リュートとチューニングホイッスルのMMLに悪影響が出ました。(上記のMMLリストのところで「対応済」とうっかり記載したままだったのは誤りでした。)2023年の度重なる仕様変更に、タイミング的にいちばん割を食わされた感のあるMML作品です。
チューニングホイッスルは、ほかの作品でもよくあるパターンで、v0の音符を5tick遅らせて同音重ねすることで発音を短く切っていたのを、すべて64分音符の表現に直しました。なんとか文字数は足りました。
リュートは、さっきもすこし触れましたけれど、4分音符でオモテの拍とウラの拍とを交互に重ねるように置き、オモテ拍の音量指定をv11、ウラ拍をv10にしてタイミングも1tick遅らせていました。1月の64bit改変時にもちょっと影響があったので調整したのに、今度は8分音符で連打するふつうの置きかたに書き換える羽目になりました。そうすると〈L8v11bv10bv11bv10bv11b……〉というように音量指定がかさばるので、文字数ぎりぎりに収まるように、かなりばっさりと単純化せざるを得ませんでした。
64bit改変より前の時期に1回しか弾けなかったのは残念でしたけれど、その演奏のようすが動画になっているので、下記のリンク先で聴いてみてください。2022年のクリスマス演奏会の記録動画です。舞台演出による効果音も少々まじります。
- Merry Bell Bell Christmas 2022 - YouTube(15分40秒時点から)
こういう左右の音の拡がりは、いまの仕様では望めなくなっています。
ちなみに、初演時と現在とで歌詞がちょっと違っています。そういう点でも興味深い動画ですね……だれもいわないから自分で書いたりして。
歌詞
狭いおうちで仕事中も懸垂 やわな体では太刀打ちできない場所 どきどきする 若い頃のように ひさしぶりだなあ スキー板背負って羊蹄山の 白い山道をスノーシューできゅっきゅぺたぺた 影を踏んで 樹林帯を抜けて 視界良好 お天気でよかったあ ウェアが汗まみれ ひと休みしておこうかな チョコをほおばる いつも以上に甘い トレース辿る 足腰がへばって大変なんだけれど あとすこし 雪の斜面を登ってゆく リズム刻む吐息がこだまする 陽光を融かしてつややかな ヨーグルトの山にシュプール描いて蛇行するスキーヤー いやほんとにスケールが全然違うね ヤッホー ヘロー 強い風 見えないちから お鉢滑りの ひとときのとびっきり 板が新雪をしぶかせて ああいい調子だ もいちどだけあちら側からゆこう 自撮りしながら喜びはしゃいでる ユーチューバーの声が裏返り すごい・やばい・最高 の連呼 出てこないよね 言葉では足りない 陽光を融かしてつややかな カーペットの波をわがものにして蛇行するスキーヤー あら急に曇り空 稜線かすんで ヤッホー ヘロー 気をつけて もたげる心細さ ふもとに帰る モノクロの世界を大滑降で 速度上げすぎず 枯れ木の間を縫うように 手足の疲労 あしたに押しつけて いまはただの生きものに戻ろう
曲のあらまし
多重録音によるコーラスで、「ハー、ハー」というのを全篇にわたってやってみた曲です。
2022年12月作曲。ただし、曲のもととなった試作品を、さらに半年以上前の3月につくっていました。そのコード進行とタイトルが先にある状態で、12月に歌ものとしての作詞作曲に改めて着手したのでした。
しかし、頭のなかで歌詞の素が枯渇していて、なかなかとっかかりがつかめず悩みました。当初は、一面の銀世界に赤いニット帽がぽつんと落ちていて……というような心象風景を描こうという思いがぼんやりとあったのですけれど、つくってみたらなぜか、北海道の羊蹄山でバックカントリースキーをするという内容の歌詞になっていました。わたしは雪山に登ったことのないインドアな人間で、当然ながらスキーもスノーボードも未経験です。一生縁がない可能性のほうが大です。動画でスキーや山登りについて発信しているひとたちのおかげで、こういう歌詞が書けたといえるでしょう。
日本国内の実在の地名が出てくる歌は、あんまりつくったことがなかったのですけれど、今作のすこし前に「野付半島へゆきます」というタイトルの曲をつくりましたし、だいぶ昔、富良野が出てくる歌詞を書いたこともありました。北海道ばっかり。
作品データ
- 曲名表記
- 白銀カーペット
- 曲名かな書き
- はくぎん かーぺっと
- 作詞
- シラベル
- 作曲
- シラベル
- 発表日
- 2022年3月2日
関連リンク
- ほかの楽曲紹介ページ(ランダムリスト)